有料老人ホームで働く看護師のメリットとは?仕事内容から給料まで徹底解説!

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有料老人ホームで働く看護師のメリットとは?仕事内容から給料まで徹底解説!

記事掲載日:2025/09/16

有料老人ホームで働く看護師のメリットとは?仕事内容から給料まで徹底解説!

有料老人ホームは、高齢者の介護や生活のサポートをする施設です。今回は有料老人ホームで働く看護師の仕事内容や給与、メリット・デメリットについて詳しくご紹介します。老人ホームに転職する際のポイントも解説しますので、ぜひご参考ください。

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有料老人ホームとは?

有料老人ホームとは?

有料老人ホームとは、高齢者が安心して生活できるように、介護や生活支援、食事などのサービスを提供する民間の施設のことです。有料老人ホームは、入居対象者の介護必要度に応じて「介護付き」「住宅型」「健康型」の3種類に分かれます。

有料老人ホームで働く職種は看護師、介護職、介護支援専門員(ケアマネジャー)などです。介護付き有料老人ホームは、看護職員の配置が義務付けられているため、介護施設の中でもっとも看護師の求人が多い職場といえます。

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有料老人ホームの種類

有料老人ホームにはその機能によって「介護付き有料老人ホーム」「住宅型有料老人ホーム」「健康型有料老人ホーム」の3種類に分かれます。受けられるサービスにはそれぞれ違いがあります。

介護付き有料老人ホーム 住宅型有料老人ホーム 健康型有料老人ホーム
対象者 自立から要介護の人までさまざま 自立から軽度の要介護まで 介護の必要がなく、自立した生活が送れる
医療行為の有無 あり なし なし
勤務体制 日勤
夜勤またはオンコール
施設により異なる 施設により異なる
看護師の仕事内容 ・入居者の健康管理
・日常生活の援助
・医療行為
・入居者の健康管理
・日常生活の援助
・入居者の健康管理
・日常生活の援助
看護師の配置基準 要介護者:看護・介護職員=3:1
要支援者:看護・介護職員=10:1
必要に応じて配置 必要に応じて配置
特徴 ・介護・看護が受けられる
・費用は介護保険の対象
・食事の提供や掃除、見守りが中心
・外部の介護サービスや訪問看護を利用できる
・豪華なレクリエーションやジム・温泉などの設備が充実
・介護が必要になると利用できない

参考:厚生労働省「特定施設入居者生活介護

それぞれの有料老人ホームは、看護師の役割や医療行為の範囲、勤務体制が大きく異なります。有料老人ホームは医療処置が少なく、日勤中心で働きやすい反面、施設によって業務の幅に差があります

一方で、特別養護老人ホームでは介護中心のケアが求められ、介護老人保健施設では医療処置が多く病院に近い業務が多いです。自分のスキルや働き方の希望に合わせて職場を選びましょう。

介護付き有料老人ホーム

介護付き有料老人ホームは、介護を内部で実施するかどうかにより「一般型特定施設入居者生活介護」と「外部サービス利用型特定施設入居者生活介護」の2種類に分けられます。

①一般型特定施設入居者生活介護

介護サービス:施設の職員が提供
費用:介護保険の対象

介護付き有料老人ホームは、介護などのサービスが付いた高齢者向けの居住施設です。入居中に介護が必要になっても、日常生活や療養上の世話、機能訓練を受けながら、施設での生活を続けられます。

介護サービスは、入居している施設の職員が提供します。国の基準を満たした「特定施設」のみ「介護付」の表示が可能で、費用は介護保険の対象です。

②外部サービス利用型特定施設入居者生活介護

介護サービス:マネジメント業務(ケアプラン作成など)は施設の職員が提供
介護業務は外部のサービス事業者に委託
費用:介護保険の対象

こちらも介護などのサービスが付いた高齢者向けの居住施設です。入居中に介護が必要となっても、日常生活や療養上の世話、機能訓練を受けながら施設での生活を続けられます

介護サービスに関しては、施設と外部の業者とが協力して実施する形です。ケアプラン作成などのマネジメント業務は施設の職員が行い、介護は外部に委託したサービス事業者が行います。

国の基準を満たした「特定施設」のみ「介護付」の表示が可能で、費用は介護保険の対象です。

住宅型有料老人ホーム

介護サービス:訪問介護等のサービスを利用
費用:介護保険の対象外

住宅型有料老人ホームは、生活支援などのサービスが付いた高齢者向けの居住施設です。サービス内容は食事の提供や掃除、見守りなどが中心になります。

介護が必要となった場合は、ご入居者さま自身の選択で、地域の訪問介護等の介護サービスを利用しながら、有料老人ホームの居室生活を継続できます。住居型有料老人ホームの場合、介護付き老人ホームとは異なり、費用は基本的に介護保険の対象外です。

健康型有料老人ホーム

介護サービス:なし
費用:介護保険の対象外

健康型有料老人ホームは、食事などのサービスが付いた高齢者向けの居住施設です。年齢を考えると一人暮らしを続けていくのは不安、家事に負担を感じているという方が入居されています。

自立した方を対象としているので、露天風呂、トレーニングルームなどの設備や、イベントなどが充実している施設も多いのが特徴です。しかし、介護が必要となった場合は、契約を解除し退去しなければなりません。

住居型と同じように、ホームの費用は基本的に介護保険の対象外です。

有料老人ホームで働く看護師の仕事内容

有料老人ホームで働く看護師の仕事内容

有料老人ホームでは、ご入居者さまの健康面の管理は、主に看護師に任せられています。そのような状況のなかで看護師がどんな役割でどんな業務をどのように行っているのか、スケジュール例なども交えつつ解説します。

有料老人ホームの看護師の役割

  • 健康管理・医療的ケア
  • 日常生活の援助
  • 緊急時の応急処置
  • 有料老人ホームでの看護師の主な役割は、日々の体調チェックや服薬管理などの健康管理、褥瘡(じょくそう)の処置や吸引、インスリン注射などの医療行為などの健康管理です。また、ご入居者さまがより快適に過ごせるよう、日常生活の援助も行います。

    看護師の役割としてとくに求められるのは、ご入居者さまの身体状態を把握し、変化や異変を早期に発見すること。施設内でケガをした場合は、応急処置や医師への報告・受診可否の判断も行います。

    有料老人ホームの看護師の主な業務内容

    基本的には、ご入居者さまの日々の健康管理が主な業務内容です。具体的には下記のような内容で、医療行為は少ないといえるでしょう。

  • 体調確認
  • 服薬の管理・与薬
  • 褥瘡(じょくそう)処置
  • たんの吸引
  • 胃ろうによる注入
  • インスリン投与
  • 爪切り
  • 食事介助 など
  • ご入居者さま一人ひとりの状態を管理し、毎日体調管理や生活のサポートと行うこと、また必要なときや緊急時に行う医療行為などを行うことが必要です。また、衛生管理や食事介助など、生活を送るために必要な介助業務は、介護職員と協力しながら行う施設が多いでしょう。

    医師や栄養士、ケアマネジャーなどの多職種との情報交換、連携を取ることも業務を行ううえで非常に重要です。

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    有料老人ホームで働く看護師の一日の流れ

    下記は有料老人ホームで働く看護師のスケジュールの一例です。施設のタイプやご入居者さまの状態によってケアの内容やタイムスケジュールは変わります。

    【日勤】看護師のスケジュール例

    9:00 出勤
    申し送り・巡回・健康状態確認など
    10:00 医療行為・入浴前後の処置など
    11:30 配薬・血糖測定・インスリン投与など
    12:00 昼食の見守り
    13:00 休憩
    14:00 レクリエーション
    15:00 記録や物品の補充
    16:00 施設内会議など
    17:00 申し送り
    18:00 退勤

    有料老人ホームでは、夜間の業務を介護職員が、日勤の業務を看護師が担当することが多い傾向があります。午前中は主にバイタルチェック、入浴前後の処置や医師の指示による医療行為などがメインです。昼食にかかわるケアをしたあと、午後はレクリエーションでご入居者さまと交流したり、記録や他職種との連絡を行ったりします。

    【夜勤】看護師のスケジュール例

    17:00 出勤・申し送り・配薬準備
    17:30 配薬・血糖測定・インスリン投与など
    18:30 夕食の見守り
    20:30 眠前薬の配薬
    21:00 消灯・巡視
    22:00~4:00 ナースコール対応・休憩・配薬準備・定期巡視
    5:00 起床者の対応
    6:00 バイタルチェック・血糖測定・インスリン投与など
    7:00 配薬・朝食の見守り
    8:30 申し送り
    9:00 退勤

    働く施設によって、看護師が夜勤を行うこともあります。夜勤帯では、夕食と睡眠前のケア、夜間の見回り、朝のケアと朝食に関連するケアが主な仕事内容です。施設によっては、看護師はオンコール対応をすることもあります。

    有料老人ホームの看護師の給与

    平均月収 438,206円 (常勤)

    出典:厚生労働省「令和5年介護事業経営実態調査結果の概要

    有料老人ホームの看護師の給与は、一般的に月収25万〜35万円程度が相場です。看護師全体で比べると高い水準にあります。

    ただし、平均月収はあくまでも目安です。夜勤やオンコールの有無、施設の運営母体の経営状況(民間・大手・中小)などによっても大きく差があります

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    有料老人ホームで看護師として働く3つのメリット

    有料老人ホームには前述したような特徴があることから、病院勤務とはまた違ったやりがいや魅力があります。メリットは主に以下の3つです。

  • 日勤中心の働き方ができる
  • 給与水準が比較的高い
  • ご入居者さまとの長期的な関わりができる
  • 有料老人ホームで働く看護師の最大のメリットは、日勤中心の勤務が多く生活リズムを整えやすい点です。また、給与水準も比較的高いため、経験や施設によっては病棟勤務に近い収入が得られることもあります。

    有料老人ホームでは、基本的に急性期のご入居者さまはいません。そのため、比較的余裕を持って仕事ができるのもメリットの一つです。ご入居者さまとの長期的な関りの中で、じっくり寄り添う看護ができることは、日々のやりがいにつながるでしょう。

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    有料老人ホームで看護師として働く3つのデメリット

    一方で、下記のような有料老人ホームならではの大変さもあります。

  • 介護職員の業務をすることがある
  • 看護のスキルアップが難しい
  • 施設や勤務形態によってはオンコール勤務がある場合もある
  • 有料老人ホームでは、看護業務に加えて一部の介護業務を担当することもあり、体力的な負担を感じる場面も少なくありません。また、医療行為が限られているため、スキルアップの機会が少ないと言えるでしょう。

    施設によっては夜勤やオンコール対応が必要な場合もあります。自分に合った施設を選ぶには、勤務形態や役割を事前に確認することが大切です。

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    有料老人ホームの看護師はこんな人におすすめ!

    有料老人ホームの看護師はこんな人におすすめ!

    有料老人ホームの看護師に向いている人の特徴は、以下の4つです。

    ・高齢者との交流が好きな人
    ・コミュニケーション能力が高い人
    ・健康管理能力が高い人
    ・仕事とプライベートを両立したい人

    有料老人ホームは高齢者のための施設です。とくに、高齢者との交流が好きな人にとっては、非常に適した職場と言えるでしょう。その他、多職種との連携が必要な業務も多いため、コミュニケーション能力が高い人の方が向いています。

    また、ご入居者さま一人ひとりの体調管理や状態の把握が必要なので、健康管理や服薬管理に抵抗がなく、緊急時の判断や処置能力もある人がよいでしょう。

    有料老人ホームの看護師は日勤中心の働き方ができ、残業も少ないことが特徴です。プライベートの時間を確保したい人にもおすすめです。

    有料老人ホームに転職する際のポイント

  • 施設によって雇用条件が異なるため、雇用形態や福利厚生などを確認する
  • 高齢者のケアに対する思いや、老人ホームでどのように働きたいかをアピールする
  • 転職サポートを活用する
  • 有料老人ホームは、施設によって雇用条件がさまざまです。求人情報を鵜吞みにせず、疑問がある場合は必ず確認するようにしましょう。

    また、有料老人ホームの求人は、日勤中心で給与水準が高いことから人気があります。転職サポートを活用することで、自分にあった職場が効率的に見つけられるでしょう。

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    有料老人ホームの看護師に関するよくある質問

    有料老人ホームの看護師について、よくある質問を下記にまとめました。ぜひご参考ください。

    Q.有料老人ホームの看護師を辞めたいと思うのはどんなとき?

    A.介護スタッフとの人間関係や、看護師の責任が重いこと、夜勤やオンコールの負担などがあげられます。

    有料老人ホームの看護師の仕事は、介護スタッフとの協力が必須です。そのため、医療職と介護職の考え方の違いなどに悩むことが多くなります。

    また、病院の仕事とは異なり医師が近くにいないことで、看護師の責任の重さに悩んでしまうケースも少なくありません。

    Q.有料老人ホームで看護師が行う医療行為は?

    A. 服薬管理や吸たん、褥瘡処置、血糖測定、インスリン注射、胃ろう注入などです。

    有料老人ホームに勤務する医療職は、看護師のみであることがほとんどです。そのため、有料老人ホームで行う主な医療行為は、とくに難しいスキルや専門性の高い処置はありません。ご入居者さまの体調が急変したときの対応や判断も看護師が行うため、常に健康状態を把握しておく必要があります。

    Q. 有料老人ホームは、その他の老人ホームで働く場合とどう違う?

    A.有料老人ホームは、特別養護老人ホームや介護老人保健施設と比べて、ご入居者さまの介護度が低いことがあげられます。

    有料老人ホームのご入居者さまは自立している方が多く、仕事内容は健康管理が主になります。それに対して特別養護老人ホームは要介護3以上とご入居者さまの介護度が高く、医療行為も多くなるのが特徴です。介護老人保健施設はリハビリを目的とした施設であり、介護が必要な方が多い傾向があります。

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    有料老人ホームでの看護師の仕事は、ご入居者さまの健康管理や日常生活のサポートが中心です。病院勤務に比べて比較的ゆとりのある働き方ができ、ご入居者さま一人ひとりに寄り添ったケアが実現しやすい環境です。日勤が中心で給与水準も高めなことから、人気のある勤務先の一つとなっています。転職をお考えの方は、ぜひナースステップまでお気軽にご相談ください。

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