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看護師にはどんな働き方がある?施設・勤務形態・雇用形態別に紹介

記事掲載日:2020/08/27

看護師にはどんな働き方がある?施設・勤務形態・雇用形態別に紹介

一口に「看護師」といっても、その働き方は人によって様々です。

勤める施設にも多くの種類があり、働く時間帯や雇用形態にも違いがあります。当然、業務内容やシフトの入り方、給与などにも違いが出てくるでしょう。

そこでこの記事では、看護師の働き方を「勤務施設」「勤務形態」「雇用形態」の3つの軸から紹介します。

転職をお考えの方は、ぜひ参考にしてみてください。

  • 勤務施設による看護師の働き方の違い
  • 勤務形態による看護師の働き方の違い
  • 雇用形態による看護師の働き方の違い
  • まとめ

    勤務施設による看護師の働き方の違い

    病院、クリニック、介護施設など勤務する施設によって業務内容や年収が異なるため、勤務施設ごとの働き方の違いをご紹介します。

    病院

    病院の規模や診療科によって業務内容は異なりますが、血圧・体温・脈拍の測定、注射、点滴、問診、食事介助、カルテの記録などが基本的な業務となります。

    働き方も病院の種類や規模によって様々です。

    例えば大学病院や総合病院の様に大きな病院の場合には、様々な診療科があり、看護師は特定の分野のスペシャリストとして働きますが、小規模な病院の場合には幅広い業務を満遍なくこなせるオールラウンダーとしての役割が求められます。

    病棟勤務の場合には夜勤が発生するため、給与は高くなりますが、生活サイクルはどうしても乱れがちになってしまいます。

    一方で、国公立病院の看護師は準公務員・地方公務員なので、福利厚生が充実し、休日も取得しやすいなどの特徴があります。

    病院勤務を希望する場合には、どの様に働きたいのかにあわせた職場選びが重要になるでしょう。

    病院勤務は基本給が高い傾向があり、夜勤手当等も発生しやすいため、看護師の中でも年収の水準は高い傾向があります。

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    病院で働く看護師の仕事内容とは?病院の種類とメリット・デメリットを解説

    クリニック

    クリニックは入院設備が整っておらず、救急外来がないため日勤での外来診療が主な業務です。

    診察前の問診、バイタルチェック、採血、注射、点滴、検査の説明など内科で行われる業務や薬品・備品の発注、清掃などを行います。

    クリニックは夜勤がなく日勤のみの病院が多いこと、休診日が決まっているので規則正しく生活できること、患者さまとの距離が近いことがメリットですが、夜勤がないため給与を伸ばしにくい、院長と相性が悪いと働きにくいといったデメリットもあります。

    クリニックで働く看護師は、夜勤がなく勤務時間も短いため、病院よりも年収が低い傾向があります。

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    クリニックでの看護師の仕事内容とは?メリット・デメリットとあわせて解説

    美容クリニック

    美容クリニックでの業務内容は、受付、電話対応、カウンセリング、注射、手術介助、滅菌作業、院内清掃など多岐にわたります。

    美容クリニックは日勤のみで夜勤がほぼないこと、給与が高めなこと、社員割引価格で美容医療を受けられることなどがメリットとして挙げられますが、クリニックによっては営業ノルマがあり、営業に不向きな人は精神的に疲れてしまうこともあるでしょう。

    美容クリニックは健康保険が適用されない自由診療であることが多いので年収が高い傾向があります。

    また、インセンティブ制度のあるクリニックであれば、お客様に施術を進めて契約してもらえた分だけ、基本給とは別に歩合をもらうことができます。

    営業能力の高い看護師であれば、夜勤無しでも大学病院や総合病院以上の年収を稼げる場合もあります。

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    美容クリニックで働く看護師の仕事内容とは?メリット・デメリットを解説

    介護施設

    介護施設での業務内容は、服薬管理、健康診断の手配、医師の指示に基づいた介護処置などです。

    介護施設は夜勤がないことが多いためワークライフバランスがとりやすく、介護のスキルアップができる、基礎的な看護技術があればいいのでブランク後でも復帰しやすいなどのメリットがあります。

    一方で、介護スタッフとも連携して働くため、円満な人間関係を築くコミュニケーション能力が求められ、医師が常駐していない場合が多いため、看護師にかかる責任が大きいなどの難しさもあります。

    介護施設で働く看護師の平均年収はクリニックと同程度で、大規模な病院や美容クリニックよりは低い傾向があります。

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    介護施設で働く看護師の仕事内容とは?メリット・デメリットを解説

    訪問看護ステ-ション

    訪問介護ステーションで働く看護師は、利用者の住んでいる場所に訪問して医療処置を行います。カテーテルの交換、インシュリン注射、点滴、血糖値測定、清潔ケア、食事介助などが主な業務です。

    訪問介護ステーションで働くメリットは夜勤なしで土日休みのケースが多く、午前中のみや週3日のみなど働き方を柔軟に選べることなどが挙げられます。

    一方で、訪問介護は業務内容がハードで、人によっては患者さまの自宅で働くことがストレスになることもあるでしょう。

    訪問看護ステーションで働く看護師の給与水準は比較的高く、日勤・土日休みですが、夜勤のある病院看護師と同程度の年収を得ることができます。

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    訪問看護ステーションで働く看護師の仕事内容とは?メリット・デメリットを解説

    保育園や幼稚園

    保育園や幼稚園での業務内容には、軽いけがの応急処置、健康診断などの補助、健康アドバイス、園児との遊びなどがあります。

    保育園や幼稚園で働くメリットには、夜勤がないこと、休園日に休めること、子どもとかかわることができることなどがありますが、夜勤がなく勤務時間が短いため年収が低く、また看護スキルが低下することはデメリットと言えるでしょう。

    保育園や幼稚園で働く場合、夜勤がなく、残業もほとんどないため、年収の水準も低めです。

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    保育園で働く看護師の仕事内容とは?メリット・デメリットや給与についても解説

    一般企業

    一般企業での業務は、健康相談、メンタルカウンセリング、ケガへの応急処置、PCでの事務作業などです。

    基本的には土日休みで夜勤がなく、デスクワークが多いので体力面での負担が少ないことがメリットですが、医療処置スキルが下がること、同僚に看護師がいないことなどがデメリットと言えます。

    一般企業で看護師として働く場合の平均年収は、経験年数や企業によって異なりますが夜勤ありの病院勤務と同程度の年収を得られることが多いでしょう。

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    企業で働く産業看護師の仕事内容とは?メリット・デメリットを解説

    勤務形態による看護師の働き方の違い

    看護師の勤務形態は大きく分けると二交代制と三交代制があります。

    それぞれ働く時間帯や拘束時間が異なるため、どちらの勤務形態かによって、ライフスタイルが大きく変わります。

    二交代制と三交代制について、詳しく見ていきましょう。

    二交代制

    二交代制の場合、日勤と夜勤に分かれています。日勤は8時間勤務で、夜勤が16時間勤務となっており、夜勤の勤務時間がとても長いのが特徴です。

    夜勤時間が長いため集中力を維持しにくく、疲れが取れにくいというデメリットがありますが、シフトが2つしかないので生活のリズムは取りやすいというメリットがあります。

    三交代制

    三交代制では、日勤、準夜勤、夜勤の3つのシフトに分かれています。三交代制の場合1回の勤務時間は約7時間と短く集中して仕事ができるのがメリットです。

    ですが、日勤が終わった後に深夜勤が組まれている場合は16時半に仕事が終わって、0時に出勤するということになり睡眠時間が短くなることがデメリットです。

    雇用形態による看護師の働き方の違い

    看護師は正社員だけでなく、派遣やアルバイトとしても活躍することができます。それぞれの働き方の違いを説明していきます。

    正社員

    正社員看護師として働くメリットには、賞与があること、福利厚生を受けられること、ローンの審査に通りやすいこと、年齢に比例して給与が上がることなどがあります。

    デメリットには、ある程度のサービス残業があること、勉強会や委員会に参加しなくてはいけないことなどがあります。

    派遣

    派遣看護師として働く場合、病院の従業員ではなく、派遣会社の従業員として働くことになります。

    派遣で働くメリットは、自分の都合で働く期間を決められることです。

    子育て中の人やスキルアップのために学校に通いながら働きたい人にはぴったりの働き方でしょう。

    月収も正社員の看護師とあまり変わりませんが賞与がない分、正社員よりは年収が低くなります。

    アルバイト

    アルバイト看護師として働く場合、主に正社員看護師の補佐としての業務を行います。

    アルバイトとして働く場合、夜勤のみ働きたい、週に4日だけ働きたいというように自分のペースで働くことができます。

    1日だけのスポットアルバイトも増えており、家庭や体調など事情があって固定の期間で働けない看護師にぴったりの働き方です。

    まとめ

    看護師の働き方を施設、勤務形態、雇用形態別に紹介しました。

    特に女性看護師であれば結婚、出産、育児などのライフイベントで生活が変わります。

    「日勤のみ」、「土日休み」などの働き方ができる施設も多いので、変化に合わせて働く場所や雇用形態を変えていきましょう。

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