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外来看護師の役割とは?病院によって働き方は違う?仕事内容や魅力をご紹介

記事掲載日:2023/07/19

外来看護師の役割とは?病院によって働き方は違う?仕事内容や魅力をご紹介

外来看護師は、通院する患者さまの診療をサポートする役割があります。担当する業務内容は病院の種類や規模によって異なりますが、病棟勤務よりも身体的な負担が少なくプライベートの時間を重視した働き方ができるケースも。今回は、外来看護師の仕事について詳しく説明します。外来看護師に興味がある人は、ぜひ参考にしてみてください。

外来看護師の役割とは?

外来看護師とは、主に通院患者さまの診療をサポートする看護師です。

外来には毎日多くの患者さまが来院するため、迅速な判断とスムーズな診療が求められます。限られた時間で患者さまに寄り添うことが求められる外来看護師には、丁寧でわかりやすい説明とコミュニケーション力が必要不可欠です。

また、外来看護師は病院の顔でもあるため、接遇を重視した対応も求められます。

外来看護師の仕事

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・バイタルサインの測定
・簡易的な処置
・説明や生活指導
・採血
・病棟との連絡・連携業務
など

外来看護師の仕事は、患者さまのサポートを中心に多岐にわたります。バイタルサインの測定や検査・処置の実施、診療の補助、カルテ記入などの事務作業のほかに、入院予定の患者さまへの説明や看護相談も外来看護師の重要な業務の一つです。

病院の規模や診療科、時間帯によって業務内容は異なりますが、経験が豊富になると後輩への指導や准看護師、看護助手への指示出しも行うようになります。

1日の主なスケジュール

8:30申し送り、ミーティング、診療の準備
9:00業務開始
13:00お昼休み
14:00午後の診療開始
16:00外来の片付け、翌日の診療準備
17:00業務終了

上記は、基本的なスケジュールの一例です(※実際は病院や診療科、状況によってスケジュールは異なります)。

外来看護師は診療時間内に働くため、1日のスケジュールが時間通りに進みやすいです。ただし、混雑具合によっては残業をすることも。また、お昼休みは診療を中断している時間に交代で入ることもあるため、実際に休憩に入る時間帯は状況に左右されます。

外来看護師のメリット

外来看護師のメリットは大きく分けて下記の二つ。

・身体的負担が少ない
・ワークライフバランスを保ちやすい

身体的な負担が少なくプライベートの時間を確保しやすいのが、外来看護師のメリットです。そのため、子育てや介護をしながら働いている看護師も多くいます。

外来看護師のメリットについて、もう少しみていきましょう。

身体的負担が少ない

外来看護師は、病棟勤務に比べて身体的負担が少ないです。看護師は共通して立ち仕事が多いですが、外来に通院する患者さまは基本的に自立しているため、体位変換や入浴介助などは必要ありません。病棟勤務の看護師は腰痛に悩む人も多いですが、外来看護師なら腰痛のリスクも低減されます。

ワークライフバランスを保ちやすい

外来看護師は夜勤がなく、休日が固定されているところも多いです。スケジュールを立てやすいため、子育てや介護をしていても働きやすいでしょう。夜勤がないため、規則正しい生活が送りやすい点も大きなメリットです。

外来看護師のデメリット

診療時間に合わせて勤務するため、効率的に業務を行うことが強く求められる外来看護師ならではの業務の特徴により、下記二つのようなデメリットがあるといえるでしょう。

・患者さまとの関係は深くなりにくい
・看護スキルを磨きにくい

下記でもう少しみていきましょう。

患者さまとの関係は深くなりにくい

外来看護師のデメリットの一つは、患者さまとの関係が深くなりにくいことです。外来は診療時間が決まっているため、業務が流れ作業になりがちで、一人ひとりの患者さまと向き合う時間が短くなってしまいます。

看護スキルを磨きにくい

外来では医師の診察補助や業務を効率的に行うことが重要視されるため、特定の看護スキルを磨くことが難しい場合もあります。一つのケアを深く学びたい人は病棟勤務を選んだ方がいいでしょう。ただし、働きやすさの観点から、復職を考える場合にはおすすめです。

病院の種類による働き方の違い

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外来看護師が働ける職場は、「大学病院」、「一般病院」、「クリニック」の大きく3つです。外来看護師の働き方は、勤務先の機能や特徴によって変わります。

大学病院の場合

大学病院は、先端医療や高度医療を扱うため、あらゆる症状の患者さまに対応しており、珍しい疾患や難しい疾患の患者さまも多く来院します。また、細かく診療科が分かれているため、診療科ごとに業務内容に特徴があります。

このように大学病院の外来看護師の仕事は専門的なものが多いため、特定の領域について専門的なスキルを身につけたい人に向いています。

一般病院の場合

一般病院は小規模で運営されることが多い、地域密着型の病院です。

大学病院よりも診療科は少ないため、幅広い業務をこなす必要があります。そのため、さまざまな看護スキルや知識を習得しやすいです。また、地域に根差した医療を提供するため、患者さまとの関わりは比較的深くなりやすいと言えます。

クリニックの場合

クリニックでは、採血・点滴・注射などの医療処置を行うことが多いため、実践的な看護スキルを求められるのが特徴です。少人数での運営のため、スピード感を持って仕事をこなすことが重要視されます。また、クリニックによっては、看護師が受付や会計などの業務を担うこともあります。

外来看護師に向いている人

同じ看護師でも、外来と病棟では求められる能力が異なります。外来看護師に向いている人の特徴は以下の通り。

・ワークライフバランスを大事にしたい人
・コミュニケーション能力の高い人
・仕事をてきぱきと冷静にこなせる人

下記で詳しくご紹介します。

ワークライフバランスを大事にしたい人

外来看護師は、プライベートの時間を確保したい人に向いています。

外来は、基本的には日勤のみで夜勤がありません。子育て中の方でも、保育園に預けたり家族の力を借りたりしながら、看護師として働き続けやすいと言えます。また、休日が固定されていることが多いため、予定を立てやすい点も魅力です。

コミュニケーション能力の高い人

外来看護師は効率よく業務をこなすことが求められます。

限られた時間の中で患者さまやそのご家族との信頼関係を築いたり、クレーム対応・他の医療スタッフとの連携もスムーズに問題なく行ったりするためには、高いコミュニケーションスキルが重要だといえるでしょう。

仕事をてきぱきと冷静にこなせる人

外来看護師には、仕事をてきぱきと冷静にこなす能力が求められます。

まず、基本的に同じ業務を繰り返すことが多いため、決まった仕事をコツコツ取り組めるということも大事なポイントです。また、医師の補助や患者さまの対応など、マルチタスクになる状況でもスピード感をもって作業ができることも重要。小規模な病院では事務作業が多いため、パソコンの使用に抵抗感がないことも強みになります。

外来看護師として働いてみませんか?

今回は、外来看護師としての働き方について詳しく解説しました。外来看護師は、患者さまとの関係を築きにくいなどのデメリットもありますが、身体的負担が少ない、プライベートとの両立がしやすいなどのメリットがあります。今の働き方に不満を感じている看護師は、選択肢の1つとして考えてみるといいでしょう。

現在病院の病棟で働いている方は、外来に異動を申し出る方法もあります。しかし、病院自体を変えたい、新しい環境で働きたいという方は、転職コンサルタントの利用がおすすめです。
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