看護師が人間関係に悩む理由と改善策!体験談とともにお届け

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看護師が人間関係に悩む理由と改善策!体験談とともにお届け

記事掲載日:2025/09/24

看護師が人間関係に悩む理由と改善策!体験談とともにお届け

看護の現場では、人間関係が原因でストレスを感じている方も少なくありません。ナースステップでは、現役看護師を対象にアンケート調査を実施し、リアルな声を集めました。この記事では、人間関係に悩む看護師の実情や、状況を改善するためのヒント、転職を検討すべきタイミングについて詳しく解説します。

人間関係に悩む看護師は多い!【アンケート調査】

人間関係に悩む看護師は多い!【アンケート調査】

実際に人間関係に悩む看護師の方は、どのくらいいるのでしょうか。今回は、ナースステップのコンサルタントに実施したアンケート調査をもとに、看護師が抱える人間関係のお悩みや体験談をご紹介します。

人間関係の悩みがある看護師の割合は?

看護師さんのうち、5〜7割くらいの方が人間関係のお悩みを抱えている印象があります。過去の転職で、人間関係を理由に退職されているケースも多い傾向です。
具体的なお悩みの傾向としては、パワハラ・セクハラ・いじめ・無視・相談しづらい・高圧的な態度・お局さんの存在、などが多く聞かれます。

今回のアンケート調査から、看護師の半数以上が人間関係の悩みを抱えている傾向があることがわかりました。中でも、パワハラやいじめ、高圧的な態度を取られる、といったお悩みの割合が多いです。

この結果から、看護師にとって人間関係の悩みはとても身近で、多くの人が直面している問題であるといえます。

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実際にどんな悩みを経験したことがある?

【病院勤務の方の場合】
  • 先輩から「こんなこともできないの?!」「(初めて聞いたのに)一回言ったよね!」など、自分にだけ口調がきつかったり、陰口を言われたりした。
  • 先輩から目をつけられて嫌味を言われたり、省かれたりした。
  • 師長から、休み希望を出した際に自分だけ嫌味を言われた。
  • 業務が忙しく、先輩看護師に質問しても無視されることが続いた。
  • 【クリニック勤務の方の場合】
  • 院長から、高圧的な態度で暴言を吐かれた。質問や相談を受け付けてくれなかった。
  • 先輩・同僚から、自分にだけ厳しくあたられ、質問や相談がしにくい状態が続いた。
  • いじめられていた方が退職した後、自分がターゲットになってしまい、他の看護師からも無視をされた。
  • 【施設勤務の方の場合】
  • 管理者から高圧的な態度を取られることがあった。
  • 介護スタッフから、「それ看護師の仕事でしょ」と強い口調で言われることがあった。
  • コンサルタントが実際に看護師から伺った話から、院長や看護師長、先輩看護師などからの高圧的な態度を取られるケースが多いことがわかりました。職場内で自分にだけ強くあたられる、仲間はずれにされて孤立してしまうといったケースも多いです。

    日々忙しい業務のかたわらでこのようなつらい状況が続き、実際に退職を決断している看護師も見受けられました。

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    看護師が人間関係で悩んでしまう理由は?

    看護師の人間関係は難しいイメージがありますが、それには看護師ならではの理由があります。一つずつ順番にみていきましょう。

    女性の割合が多い職場だから

    一般的に看護師の職場は、女性が多いことがほとんどです。近年は男性看護師も増えてきていますが、割合としてはまだ少数の傾向があります。

    女性の場合、結婚・妊娠・出産・育児といったライフイベントによって働き方に影響が出ることも少なくありません。その結果、突発的な休みや勤務の変更が発生し、周囲の業務量が一時的に増えることもあります。状況によっては、負担を感じる人が出てくることもあるかもしれません。

    職場環境が閉鎖的だから

    職場環境の閉鎖性は、看護師同士の人間関係がこじれやすくなる一因です。たとえ総合病院であっても、診療科ごとに人間関係が分断されていることが多く、関わりは部署内に限られがちです。

    また、「経験年数の長い看護師の考えに従う」という暗黙のルールが存在するなど、閉鎖的な空気がストレスや対立のもとになることもあります。

    大きな責任を伴う仕事だから

    大きな責任を伴う仕事であることが、人間関係の摩擦を生む一因になります。患者さまの命に関わる現場で働くため、常に緊張感を持って業務にあたる必要があります。

    そのため、ミスを防ごうとするあまり口調が厳しくなったり、プレッシャーで心に余裕がなくなったりすることが、人間関係の悪化につながるケースも少なくありません。

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    チームでの業務が欠かせないから

    看護は、決してひとりで完結する仕事ではありません。看護師同士でチームを組んで患者さまの情報を共有し、助け合いながら業務を進めていく必要があります。

    さらに、医師や他の職種との連携も欠かせません。こうした協働体制の中で常にコミュニケーションが求められるため、人間関係に悩みを抱えやすい傾向があるといえるでしょう。

    日々たくさんの業務に追われているから

    日々の忙しさから、心に余裕を持てないことも少なくありません。とくに、人手不足の職場では、全員が常に業務に追われており、緊張感が続きやすい環境です。

    普段なら気にならないようなことでも、余裕がないとイライラしてしまったり、思わずきつい言い方になってしまったりすることもあるでしょう。そうした積み重ねが、職場全体の空気をギスギスさせてしまう原因になることがあります。

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    看護師が人間関係の悩みを改善する7つの方法

    看護師が人間関係の悩みを改善する7つの方法

    今の職場で人間関係の悩みを解消したい場合は、自分から歩み寄る気持ちや努力しようとする気持ちも大切です。ここでは、今の職場でできる人間関係の悩みを改善する下記の7つの方法について詳しく解説します。

    価値観や考えの違いを認める

    看護師が今の職場で人間関係のストレスを改善するには、価値観の違いを認める必要があります。個人の価値観が違うことは当たり前のこと。自分と異なる考えを持つ人を敵に回すのではなく、いろいろな意見を取り入れるように心がけてみましょう。

    積極的にコミュニケーションをとる

    看護師が今の職場で人間関係のストレスを改善するには、積極的なコミュニケーションが大切です。苦手だからといって必要な報連相を怠ると、さらなる関係悪化・トラブルを招くため要注意です。

    苦手意識を持っている相手と話すのはストレスかもしれませんが、積極的に話すことで、相手との信頼関係を築けます。挨拶や業務上の連絡、申し送りなどは丁寧に行いましょう。

    中立的な意見を考える

    誰かの悪口や陰口に同意せず、相手の話を聞いたうえで自分なりの意見を持ち、公正な判断を下しましょう。偏った考え方や立場での発言や行動は、トラブルの原因です。

    協力し合って患者さまにとって最もよい看護をすることに、力を注ぎましょう。相槌を求められる場面に遭遇しても、受け流すことも大切です。

    自分の行動や姿勢を見直す

    今の職場で人間関係のストレスを感じているなら、自分の行動や姿勢を見直してみるのも必要です。自分のミスや問題を素直に受け止め、改善する姿勢を持つ看護師は、周囲のスタッフに信頼される存在となります。

    相手を責めることばかり考えず、自分自身ができることを積極的に考え行動することが、職場の人間関係を改善する近道です。

    抱え込まずに相談する

    信頼できる人に相談するのもいいでしょう。悩みを抱え込むとストレスは溜まる一方です。同期や仲のいい先輩看護師などに自分の気持ちを打ち明けることで心が軽くなり、気持ちを整理しやすくなります。一人で悩まずに周りの人に話しましょう

    ストレス解消法を見つける

    直接的な解決策ではありませんが、自分なりのストレス解消法を見つけることも大切です。プライベートの時間を見直して、好きな趣味をしたり自然に触れたりすると、日々のストレスを解消できるでしょう。

    部署異動の相談をする

    看護師が人間関係のストレスを解消するには、部署異動も有効です。異動が可能な職場であれば、看護師長に相談してみましょう。病院内の異動であれば転職よりもハードルが低く、環境を変えることでストレスを解消できるかもしれません。

    ただし、部署数が少ない場合は理想通りにいかない可能性もあることを念頭に置きましょう。

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    人間関係がよい看護師の職場の6つの特徴

    人間関係がよい職場には特徴があります。ここでは、看護師の人間関係がよい職場の下記の6つの特徴を詳しく説明します。

    指導力のある先輩看護師がいる

    人間関係がよい職場には、指導力のある先輩看護師がいるケースがよくあります。看護師長や看護主任として他の看護師を適切に仕切れる人がいると、チームとしての一体感が高まります

    さらに、明るく後輩を引っ張ってくれるような中堅看護師も貴重な存在。チームが全体的に相談しやすい雰囲気となり、円滑な人間関係が築けるでしょう。

    教育体制が整備されている

    人間関係がよい職場は、新人教育や研修制度が充実している傾向にあります。そのような職場ではしっかりと新人看護師の成長に工数をかけられるため、早期に即戦力になり得るのです。

    また、それが職場全体の負担軽減に繋がるという好循環があります。新人看護師が安心して働ける環境がある職場は、人間関係も良好になる傾向です。

    コミュニケーションが活発である

    看護師同士のコミュニケーションが活発な職場は、人間関係がよい傾向にあります。日頃から会話が多く、意思疎通がしっかりできていると、何か問題が起こったときにも話し合いでスムーズに解決しやすくなります。このような職場は、情報交換や連携が活発に行われるため、業務全体が進めやすい環境と言えるでしょう。

    互いに思いやりや協力の意思がある

    人間関係がよい職場は、お互いに思いやりや協力の意思がある人が多いという特徴があります。看護師に限らず、良好な人間関係を築くには相手への思いやりや協力しようという気持ちが大切です。

    ミスがあった場合にフォローし合える体制が整っていたり、先輩や上司に意見を言いやすい雰囲気があったりすると、職場全体の人間関係が向上します。

    スタッフにゆとりが感じられる

    人間関係がよい職場では、スタッフにゆとりが感じられます。精神的に余裕がない状況では、イライラしたりミスが増えてしまったりすることもあるでしょう。

    ただ、スタッフにゆとりがあるかどうかは、実際に職場を見てみないとわからない部分。転職を検討している人は、職場見学や転職コンサルタントを利用してみるのがいいでしょう。

    明るく清潔な雰囲気である

    職場の整理整頓が行き届いており、清潔感があることは、スタッフ間にゆとりがある証拠。ナースステーションや備品置き場が整然としている場合、心の余裕を持って働いている看護師が多いといえます。さらに、雰囲気が明るく和やかな印象であれば、人間関係は良好だと判断できます。

    【注意】人間関係が悪い傾向にある看護師の職場の特徴

  • 管理職のマネジメント能力が低い
  • 一人の看護師だけが仕切っている
  • 人手が過度に足りない
  • 人間関係が悪い職場では、管理職の能力不足や一部の看護師への権力の偏りなどの問題がよくあります。看護師長や看護主任が病棟の状況把握をしっかりできていないと不満が募り、チームワークが崩れ、職場全体の雰囲気が悪化。「お局」看護師の存在もストレスが高まる要因です。

    また、人手不足が続いている職場では助け合いが困難になり、看護師の過労やストレスから職場の人間関係が悪くなる傾向にあります。

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    看護師を辞めたいときはどうする?理由と対処法・スムーズな転職の進め方

    人間関係が改善しないなら「転職」も選択肢の一つ

    人間関係が改善しないなら「転職」も選択肢の一つ

    人間関係の問題が長引き、改善が難しい場合は、転職を検討することも重要な選択肢の一つです。新しい環境で気持ちを切り替え、よりよい職場を見つけることで働きやすさが大きく変わることがあります。

    転職を考えた方がいいケース 今の職場に留まった方がいいケース
    ・体調や精神面に不調が出ている
    ・人間関係の問題で仕事に支障が出ている
    ・職場に誰も信頼できる人がいない
    ・入職してから時間が経っておらず、まだ仕事を覚えている途中の場合
    ・部署異動が可能な職場に勤務している場合
    ・転職しても前職と同じようなことで悩んでいる場合

    転職をするか悩んでいる場合は、上記を判断基準の一つにすることをおすすめします。まだ一通りの仕事を覚えていない場合はまず一通り覚えてから、部署異動が可能な場合はまず異動の相談をすることから始めるとよいでしょう。

    ただし、ここまでで紹介した「人間関係の悩みを改善する方法」を試してみても改善がみられない場合や、体調や精神面に不調が出てしまっている場合には転職をおすすめします。

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    看護師の人間関係に関するよくあるQ&A

    人間関係に悩んでいる看護師は少なくありません。ここでは、看護師の人間関係についてよくある質問をまとめました。

    Q.患者さまとの関わりに悩んだときは?

    A.コミュニケーションの基本を徹底しましょう。

    看護師が患者さまとの人間関係構築で困ったときは、まず親しみを込めた礼儀正しいコミュニケーションをとるようにしましょう。また、対応に困る患者さまの場合は、一人で抱え込まずにチームで話し合って対応することも重要です。

    しかし、ときには業務の忙しさからイライラや怒りなどのネガティブな感情を抱くこともあるでしょう。そのようなときは深呼吸をして、早めに気持ちをクールダウンさせて切り替える必要があります。

    Q.人間関係に悩まないために転職先に聞いておくとよい質問は?

    A. 有給消化率や産休・育休取得者数です。

    転職面接の最後に質問ができるなら、有給消化率や産休・育休取得者数を聞いておくとよいでしょう。有休消化率や育休取得者数が水準以上であれば、人間関係も良い可能性が高まります。

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    看護師の仕事はチームで協力して進めるからこそ、人間関係の悩みも生じやすくなります。「辞めたい」と感じたときは、まず今回ご紹介した改善策を試してみることが大切です。それでも状況が変わらない場合は、無理をせず転職を選ぶのも一つの前向きな方法です。その際は、人間関係が良好な職場の特徴を参考に、自分に合った環境を見つけてくださいね。

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