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訪問看護がきついって本当?大変な理由や働くメリット・経験者の声をお届け
記事掲載日:2025/07/07
訪問看護の需要が高まる中、訪問看護の仕事は「きつい」といわれることがあります。「訪問看護がきつい」といわれる理由や実際のやりがい、働くメリットなど経験者のリアルな声とともにお届けします。訪問看護の仕事のメリット・デメリットを把握して、新しい働き方を見つけましょう。
- 訪問看護の仕事が「きつい」といわれる理由7選
- 訪問看護の仕事は本当にきつい?【現場の声をアンケート調査】
- 訪問看護がきついかどうかは職場によって大きく異なる
- 訪問看護で働く5つのメリット
- 訪問看護に向いている人の特徴5選
- 訪問看護がきついと感じたら?
- 訪問看護に関するよくある質問
- 訪問看護は大変さもあるが、やりがいが大きい仕事!
訪問看護の仕事が「きつい」といわれる理由7選

訪問看護師の仕事が「きつい」と感じてしまう理由は主に下記の7つの理由からです。具体的な状況を見ていきましょう。
オンコール(夜間対応)に負担を感じやすい
訪問看護では、夜間や休日に急変対応が必要となる「オンコール」があります。オンコールは電話に対応するだけでなく、状況に応じて実際に訪問しなければならないケースも少なくありません。
急な対応が必要になるかもしれないという緊張感が続くため、心身の負担を感じやすくなります。
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一人で判断を下す場面が多い
訪問看護は基本的に看護師一人で対応します。ときには、利用者さまの急激な体調変化や、予期せぬトラブルなどに遭遇することも少なくありません。
適切な対処をするために、高度な知識や経験、判断力が求められる仕事です。責任感や緊張感が継続することで、精神的な負担を感じる方もいるでしょう。
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体力面で負担を感じやすい
訪問看護では、基本的に自分一人ですべての業務をこなさなければなりません。1日に複数件の訪問をこなすこともあるため、移動の多さが体力的な負担になります。
とくに、自転車や徒歩での訪問が必要なエリアでは、天候や坂道、移動距離で疲労が蓄積しがちです。車移動の場合でも、雪の日には都度雪かきが必要なこともあり、体力的な負担は大きいでしょう。
利用者さまやご家族とのコミュニケーションが難しい
訪問看護は病院勤務と異なり、利用者さまやご家族が暮らす自宅を訪問しながら、信頼関係を築いていく必要があります。利用者さま本人だけでなく、ご家族の思いや希望にも配慮しながら支援をするため、状況に応じた柔軟な対応力や高いコミュニケーション力が欠かせません。
ご家族の近くで看護をするプレッシャーもあるため、人によっては精神的な負担を感じる場合もあるでしょう。
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訪問先によって環境にばらつきがある
訪問看護では、訪問先の住環境が一軒ごとに異なります。段差が多い住宅や狭いスペース、空調設備が整っていない部屋など、状況によってはケアの提供が難しく感じることも少なくありません。
十分なスペースや照明、ときにはエアコンがない中でも工夫してケアする必要があり、安全面や作業しづらさにストレスを感じやすくなります。
他職種と円滑な連携を図る必要がある
訪問看護師は、介護職や医療機関のスタッフなど多くの職種との連携が欠かせません。他職種で情報を共有し、利用者さまによりよい在宅ケアを提供することが求められます。
病院内で他の職種と連携するのとは異なり、外部のスタッフとの連携が大半を占めるため、より丁寧な信頼関係の構築が必要です。そのため、気疲れや不安を感じる方もいるでしょう。
看護から介護分野まで携わる業務が幅広い
訪問看護では、医療的な処置だけでなく、生活支援や介護的なケアまで幅広い業務に携わります。利用者さまの自立度や介護サービスの利用状況によって、排泄介助や清拭といった身体介護を行う場面も多いです。
看護師としての専門性を求められる一方で、介護的視点も必要となり、業務の多用さに戸惑う方もいるでしょう。
訪問看護の仕事は本当にきつい?【現場の声をアンケート調査】

訪問看護の仕事の実態はどうなのか、今回は、ナースステップの転職サポートを担当しているコンサルタントにアンケートを実施しました。コンサルタントの視点ならではの意見や、実際に訪問看護経験のある看護師から聞かれる声を掲載しています。
訪問看護の仕事を「きつい」と感じた経験がある看護師はどのくらいいる?
とくに、訪問看護が未経験の方や、外に出て仕事をするのが初めてで不慣れなことが続いてしまい、「きつい、大変」と感じるケースが多いようです。
しかし、中には「大変な中にもやりがいや楽しさを感じている」という声もあります。また、以前は訪問看護の制度や現場の体制が十分に整っていなかったため、看護師に多く負担がかかっていたことも考えられます。
訪問看護の仕事のどういったところが「きつい」と感じる人が多い?
訪問看護経験者の方が「きつい」と感じる要素は、主に以下のようなものです。
訪問看護経験者の多くは、病院やクリニックとは異なる業務環境や業務のやり方を大変と感じている傾向にあります。利用者さまの居住環境が整っていないことや、悪天候時の移動に負担を感じている方も多いです。
また、訪問看護の特徴であるオンコールに対する悩みも多くみられます。実際に緊急出動がない場合でも、「連絡が来るかも」という状態に不安を感じてしまう方が多い傾向です。
訪問看護は働き方の融通が利きやすい?
ナースステップの転職コンサルタントによると、訪問看護ステーションの多くは土日休みのため、土日の予定は調整がしやすいとの声が聞かれました。
また、事業所の体制やスタッフ数、訪問スケジュールによっては、急な体調不良などの場合も他スタッフと担当を変更したり、事業所間でフォローし合ったりすることが可能です。
経験者から聞かれる「訪問看護のやりがい」「仕事をしていてよかったこと」は?
訪問看護経験者から聞かれる「やりがい」「よかったこと」は、主に以下のようなものです。
ナースステップを利用する訪問看護師経験者の多くは、利用者さまの生活に深く寄り添ってケアができることにやりがいを感じています。病院勤務であれば治療中のみ患者さまと関わりますが、訪問看護では退院後の生活の中でケアができます。
また、利用者さまとの距離が近く、感謝の言葉を直接もらえることや、ご家族にも寄り添ったサポートができることなども、訪問看護ならではの魅力として挙げる人が多いです。
どんな人に訪問看護の仕事が向いていると感じる?
とくに以下のような方に向いています。
訪問看護の仕事は一人の利用者さまに対して、じっくり丁寧に向き合って業務を行える方に向いています。業務を淡々とこなしていくことよりも、利用者さまにしっかりと寄り添いたい方、退院後の生活を含めてサポートしたい方、ご家族のケアも行いたい方は、訪問看護の仕事で活躍が期待できるでしょう。
訪問看護がきついかどうかは職場によって大きく異なる
すべての訪問看護の職場が、「きつい」「大変」と感じるわけではありません。職場によって、1日の訪問件数やオンコール対応の有無、休日の取り方などの制度も異なります。
中には、看護師が一人で抱え込まないように、フォロー体制を工夫する職場もあります。病院やクリニックなど他の職場にはない、訪問看護ならではのやりがいや魅力、メリットに着目し、自分にとって働きやすい職場を選ぶことが大切です。
訪問看護で働く5つのメリット
紹介したように、訪問看護の仕事には病院看護師とは異なるメリットややりがいがあります。代表的なメリットについて詳しく見ていきましょう。
利用者さま一人ひとりと深く関われる
訪問看護師は、利用者さまの自宅でケアを行うため、一人の利用者さまとじっくり向き合えます。これは病院の看護業務ではなかなかできないことです。
利用者さま一人ひとりの要望に合わせた看護が提供できるため、日々の感謝の言葉がやりがいにつながります。
夜勤がなく、柔軟な働き方ができる
訪問看護は、基本的に日中の業務が中心で夜勤がなく、生活リズムが整いやすい点が大きな魅力です。担当利用者さまのスケジュールに合わせて働けるため、週3回勤務や半日勤務といった非常勤・時短にも柔軟に対応できる事業所が多く見られます。
訪問看護は、子育て中の人や家庭との両立を希望する人にも適した働き方を実現しやすい職場と言えるでしょう。
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日勤のみで給与水準が高い
訪問看護は需要の高まりに伴い、給与水準が比較的高めに設定されています。夜勤なしでも十分な収入が得られ、看護師の経験やスキルによってさらに収入アップが期待できます。
職場によっては、訪問件数に応じた手当が付く場合もあるため、さらなる高収入も見込めるでしょう。
比較的土日休みが多い
多くの訪問看護ステーションは、基本的に土日祝日が休みです。土日祝日の対応が必要な利用者さまへの訪問のみ交代制で出勤したり、オンコール体制をとったりする事業所もありますが、基本的には土日は休めます。
家庭やプライベートの時間も大切にしたい方にとって、週末にしっかり休める働き方は大きなメリットと言えるでしょう。
時代のニーズにあったスキルアップができる
在宅医療のニーズが高まる現代において、訪問看護で求められるスキルは時代に合った重要な能力です。訪問看護の経験を積むことで、ターミナルケアや認知症ケア、医療機器の扱いなど幅広く現場で実践できます。
働きながら将来性のある専門スキルを身につけられるため、今後のキャリアアップに大いに役に立つはずです。
訪問看護に向いている人の特徴5選

働き方が多様化している現在、訪問看護の仕事の注目も高まっています。訪問看護の仕事に向いている人の特徴を5つ見ていきましょう。
生活に寄り添う看護がしたい人
訪問看護は、実際に利用者さまが生活している場所で看護をするため、より生活の実態に合ったケアが可能です。病院のような流れ作業ではなく、対話を通して信頼関係を築き、利用者さまの思いを尊重した看護ができます。
一人ひとりに寄り添った看護をしたいと考える方に、訪問看護はぴったりの仕事といえるでしょう。
自主的かつ臨機応変に動ける人
訪問看護は基本的に一人で利用者宅を訪問し、状況に応じた判断や対応が求められる仕事です。医師や他職種と連携しながら進める場面もありますが、現場では即座に決断を下す必要があります。
そのため、指示を待つだけでなく、自主的に考えて行動することが重要です。突発的な変化にも冷静に対応できる臨機応変さは、訪問看護師として大きな強みとなります。
コミュニケーション力がある人
訪問看護師には、高いコミュニケーション能力が求められます。利用者さまとの関係づくりだけでなく、ご家族や他職種(医師、ケアマネージャーなど)と情報交換のため日頃から連携をとることも必要不可欠です。
誰とでも円滑にコミュニケーションがとれる人は、訪問看護の仕事に向いています。
体力があり、移動が苦ではない人
訪問看護は、一日に複数の利用者宅を訪問するため、移動が多いことが日常的です。自転車や車での移動がかなり多いため、体力的にタフさが求められます。
外出が苦にならない人や運転が得意な人は、移動の時間がかえって気分転換になることもあります。そのため体力に自信があり、移動を負担と感じにくい人は、訪問看護の働き方に向いているでしょう。
多様な医療・看護スキルを生かしたい人
利用者さまの年齢や疾患、生活環境が多様であるため、訪問看護師には幅広い看護知識や技術が求められます。これまでに培ってきた看護の知識や経験を総合的に活かす場面が多く、幅広いスキルを実践の中で深めていける環境です。
多様なケースに関わることで視野が広がり、看護師としての成長にもつながります。自身の力を試したい方には、やりがいの大きい分野と言えるでしょう。
訪問看護がきついと感じたら?
訪問看護の仕事がきついと感じたら、一人で抱え込まず、まずは周りの人に相談しましょう。「きつい」と感じたときの負担を減らせる具体的な方法をご紹介します。
上司や同僚に相談する
訪問看護の仕事に不安や負担を感じたときは、一人で抱え込まず、信頼できる上司や同僚に気持ちを打ち明けてみましょう。話すことで気持ちが軽くなり、具体的なアドバイスがもらえることもあります。
同じ現場で働く仲間だからこそ、共感や理解が得られやすく、前向きな一歩を踏み出すきっかけになるはずです。
リフレッシュの時間をつくる
訪問看護は、心身ともにエネルギーを使う仕事です。疲れを感じたときは、無理をせずリフレッシュの時間を持つことを心がけましょう。
好きな音楽を聴いたり、自然に触れたりと、自分に合った方法で心をゆるめることで、前向きな気持ちを取り戻せることもあります。自分をいたわる時間は、よりよいケアにもつながっていくでしょう。
職場環境を変える
上司に相談したり、リフレッシュしたりしても「きつい」と感じるときには、職場環境を変えることも一つの方法です。自分のペースに合った訪問件数やサポート体制の整った職場を選ぶことで、安心して長く働ける環境が見つかるかもしれません。無理をせず、自分に合った働き方を大切にしましょう。
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訪問看護に関するよくある質問
訪問看護について、よく寄せられる質問とその回答を以下にまとめています。訪問看護への転職を検討中の方はご参考ください。
Q.訪問看護と在宅看護の違いは?
訪問看護は医療従事者が行うものですが、在宅看護は利用者さまのご家族などが中心となって行います。違いがありますが、どちらも利用者さまが自分らしい生活を送れるようにサポートする点においては同じです。
訪問看護 | 在宅看護 | |
---|---|---|
定義 | 訪問看護師等が利用者さまの自宅を訪問し、看護を行うこと | 利用者さまのご自宅で看護を行うこと |
ケアの主体 | 看護師などの医療従事者 | 利用者さまのご家族など |
ケア内容 | 症状や健康状態の管理と看護 リハビリテーション 家族の相談と支援 |
主に日常生活の支援 |
医療行為の有無 | あり | なし |
Q.訪問看護師の平均年収は?
厚生労働省の「令和5年度介護事業経営実態調査」によると、訪問看護師の平均月収は常勤で463,927円、年収にすると約556万円です。
看護師全体の平均年収が約519万円であり、看護師全体の平均から見ても高い傾向があります。また、訪問看護では夜勤がないことを考えると、訪問看護師の平均年収は高いといえます。
Q.訪問看護に向いていない人の特徴は?
訪問看護はオンコールの不規則な呼び出しにも応じる必要があるため、仕事とプライベートを分けたい人にとっては負担に感じやすいかもしれません。また、一人での判断や臨機応変な対応に苦手意識がある方や、責任者の指示のもとチームで看護したいと考える方にも不向きな傾向にあります。
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訪問看護は大変さもあるが、やりがいが大きい仕事!
訪問看護は、体力や判断力が求められる場面も多く、決して楽な仕事とはいえません。しかしその反面、利用者さまと一対一で向き合い、親身になってケアができる点は、自分の看護が誰かの生活を支えている実感を得られます。一人ひとりの利用者さまと丁寧に向き合える訪問看護の仕事は、大きなやりがいを感じられるでしょう。
訪問看護師として利用者さまに寄り添った看護をしたい方は、ぜひナースステップにご相談ください。ナースステップは医療業界専任担当のコンサルタントが一人ひとりのご希望に寄り添い、希望条件に合った訪問看護ステーション選びをサポートいたします。やりがいを感じながら訪問看護師として働きたいとお考え方は、ぜひお気軽にご相談ください。
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「なぜ転職するのか」の理由を
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