看護師の退職金は平均いくら?必ずもらえる?勤続年数・職場別の相場を解説

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看護師の退職金は平均いくら?必ずもらえる?勤続年数・職場別の相場を解説

記事掲載日:2026/01/19

看護師の退職金は平均いくら?必ずもらえる?勤続年数・職場別の相場を解説

看護師はどのくらい退職金をもらえるかご存知でしょうか。そもそも退職金は必ず支給されるのか、職場によって差はあるのか、疑問を持つ方も多いはず。今回は、勤続年数や職場別で看護師の退職金の相場を紹介します。退職金を増やす方法のほか、退職金で後悔しないための職場選びについても解説するので、ぜひ参考にしてください。

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看護師は必ず退職金をもらえる?

職場の就業規則により、看護師が退職金を受け取れるかどうかが決まります。

看護師に関わらず、退職金は必ず支払われるとは限りません。退職金制度の有無は企業によって異なるため、勤め先の病院やクリニックによっては支給されない場合もあります。自分の勤め先が退職金制度を導入しているかどうかは、就業規則で確認してみましょう。

なお、厚生労働省の「令和5年 就労条件総合調査」によると、医療・福祉業界で退職給付制度を用意している企業の割合は75.5%でした。

第九章 就業規則(作成および届出の義務)
第八十九条 三の二
退職手当の定めをする場合においては、適用される労働者の範囲、退職手当の決定、計算および支払の方法並びに退職手当の支払の時期に関する事項

引用:労働基準法

※参考:e-Stat「就労条件総合調査 / 令和5年就労条件総合調査 退職給付(一時金・年金)制度

【勤続年数別】看護師の退職金の相場はこちら

【職場別】看護師の退職金の相場はこちら

看護師の退職金はいつ支払われる?

看護師の退職金はいつ支払われる?

退職金が支払われるタイミングは、職場がとっている退職金制度によって異なります。退職金制度の種類と支払いのタイミングは主に下記の3種類です。

退職一時金制度:退職後すぐに支給

「退職一時金制度」は、退職時にまとまった金額を一括でもらえる制度です。内閣官房が民間調査機関に委託して行った令和6年度の調査によると、医療・福祉業界で退職一時金制度のみをとっている民間企業の割合は66.8%という結果でした。

産業全体で見ても、51%の企業が退職一時金制度のみを導入しています。退職金一時制度は、医療・福祉業界をはじめ多くの企業で採用されています。

参考:内閣官房(株式会社工業市場研究所)「令和6年度民間企業における退職給付制度の実態に関する調査

企業年金制度:定年後に分割で支給

「企業年金制度」は、企業が独自に用意している私的な年金制度です。一般的な公的年金のように分割して定期的に一定額を受け取るケースと、税制優遇を考えて一時金として一括で受給を受けるケースがあります。

内閣官房の調査によると、医療・福祉業界で企業年金制度のみをとっている企業は2.1%退職一時金制度と併用している企業は25.3%でした。企業年金制度は、とくに中小企業に負担が大きい制度であるため、退職一時金制度よりも採用率が低い傾向にあります。

参考:内閣官房「令和6年度民間企業における退職給付制度の実態に関する調査

前払い制度:給料に上乗せして支給

「前払い制度」とは、在職中に退職金を支払う制度を指します。多様化する働き方に合わせて普及した新しい退職金制度です。

通常、退職金はその従業員が退職する際の基本給や勤続年数などに応じて支払われます。それを従業員の在職中に、給与やボーナスに上乗せして支払うのが前払い制度の仕組みです。

企業は高額な退職金を一括で用意するリスクを避けられ、従業員は月々の給与が高くなるといったメリットがあります。

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【勤続年数別】看護師の退職金の相場

勤続年数 看護師の退職金の相場
3年 約20〜30万円
5年 約50万円
10年 約250〜300万円
20年 約450〜600万円
30年以上 約1,000万円

看護師の退職金は勤続3年目から支払われることが多く、主に勤続年数によって支給額が変動します。勤め先の病院やクリニックにより金額は前後しますが、目安として参考にしてください。

勤続3年

退職金の相場:約20〜30万円

勤続3年目の看護師の退職金は、給与の約1カ月分が一般的です

3年目の看護師は、ようやく1人前に仕事ができるようになる時期です。病院への貢献度が非常に高いとはいえないため、中には退職金の支給がない場合もあります。3年目で退職する場合は、あまり退職金に期待しない方が無難です。

勤続5年

退職金の相場:約50万円

看護師5年目は中堅看護師の領域に入り、責任がさらに増していく時期です。病院によってはプリセプターなどの役職を任されるケースもあり、病院への貢献度がやや高まるため、退職金の金額も上がります

勤続3年目までは退職金がない可能性もありますが、勤続5年目になると支給されることがほとんどです。転職を考えるなら、3年目以降の退職金が支給されるタイミングが賢明です。

勤続10年

退職金の相場:約250〜300万円

看護師10年目は、専門学校を卒業した場合でも30歳を超える年齢を迎えます。病院の規模にもよりますが、病棟やチーム内の役職に就く人も多くなる時期です。より責任が大きい仕事を担当するため、勤続3年目や5年目に比べると一気に退職金の金額が上がります

また、勤続10年目の頃は、結婚や出産などによって転職や退職を考える人が多くなる時期です。まとまった金額を受け取れる可能性が高いので、出産や育児の資金、スキルアップの勉強資金に回すこともできます。

勤続20年

退職金の相場:約450〜600万円

勤続20年目を迎えると、ベテラン看護師の域に入ります。退職金も多くなりますが、育児などによるキャリア中断があるか、役職についているか、などによって支給額に幅が生まれることが多いです。

中途入職の人は定年退職が目前の時期です。定年退職の前に自己都合退職すると支給額が大幅に減ってしまう可能性があるので、転職や退職したい人は慎重な判断が求められます。

勤続30年以上

退職金の相場:約1,000万円

勤続30年目の看護師となると、退職金の相場は1,000万円を超える傾向にあります。

新卒で入職した看護師でも50代以降になるため、管理職に就く人が多いです。看護師長や看護部長になると責任が大きくなる分、退職金の支給額も増えます

勤続30年目ともなると、定年退職まで同じ勤務先で働き続けた方がより多くの退職金を受け取れます

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【職場別】看護師の退職金の相場

看護師の退職金の相場
国立病院 約1,800万円
公立病院・自治体の施設(地方公務員) 約1,400〜1,900万円
官公庁(国家公務員) 約1,400〜1,900万円
民間病院・クリニック 約800〜2,000万円

看護師の退職金は、勤務先の設置主体によっても傾向が異なります。ここでは、国立病院、公立病院、私立病院それぞれの退職金相場を紹介します。

国立病院

退職金の相場:約1,800万円

国立病院勤務の看護師は、2015年まで準公務員とみなされていました。その後制度が変わっていますが、現在も当時と同じ水準で退職金を支給している病院が多いため金額が高い傾向が続いています。

定年退職まで働いた場合、支払われる退職金の相場は約1,800万円とかなり高額です。具体的な退職金の支給に関しては、独立行政法人国立病院機構の「職員退職手当規程」に記載されています。

たとえば、自己都合退職の場合、勤続1年の人は基本給の約5割、勤続10年の人は基本給の約5倍、勤続30年の人は基本給の約34倍の金額が退職金として支給される計算です。

参考:独立行政法人 国立病院機構「独立行政法人国立病院機構 職員退職手当規程

公立病院・自治体の施設(地方公務員)

退職金の相場:約1,400〜1,900万円

公立病院に勤める看護師の退職金相場は、自治体の財政状況によって大きく異なります。一般的に、政令指定都市ではその他の都道府県立や市町村立の病院に比べて支給額が高い傾向にあります。

なお、公立病院に勤める看護師は、地方公務員に該当するケースが多いです。地方公務員法により、該当する職員の退職金は「国家公務員退職手当法」に準じて支給すると定められています。

退職金は基本額と調整額の合計によって計算され、基本額は給料の月額に退職理由や勤続年数別の支給率をかけて算出します。一方、調整額は在職中の貢献度によって加算されます。

【地方公務員の退職手当額の算出方法】
退職手当額 = 基本額+調整額
※基本額 = 退職日給料月額 × 退職理由別・勤続年数別支給率
※調整額 = 調整月額のうちその額が多いものから 60 月分の額を合計した額

出典:総務省「地方公務員の退職手当制度について

官公庁(国家公務員)

退職金の相場:約1,400〜1,900万円

国家公務員の看護師は、厚生労働省(看護系技官)、自衛隊病院、医療刑務所、宮内庁病院などに勤務するケースが当てはまります。退職金の水準は、地方公務員と同程度です。

これは、国家公務員看護師の給料や退職金に関するルールが「国家公務員法」で定められており、算出方法が地方公務員と同じであるためです。勤続年数や役職の有無、退職理由などによって退職金の金額が変動します。

具体的には、退職した日の俸給月給に退職理由や勤続年数別の支給率をかけて計算します。俸給月給は、一般的な会社員の基本給に当たるものです。

【国家公務員の退職手当額の算出方法】
退職手当額=退職日の俸給月給×退職理由別・勤続期間別支給率×調整率+調整額

出典:内閣官房「国家公務員の退職手当制度の概要

民間病院・クリニック

退職金の相場:約800〜2,000万円

民間病院やクリニックの場合、看護師の退職金はその病院の運営状況・方針によって大きく異なります。国立病院や公立病院のように、退職金の明確な算出方法はありません。

運営状況がよければ大規模病院より退職金が高額だったり、逆に大きな病院であっても、経営が芳しくなければ少なかったりする可能性があります。

中には、退職金を低く抑える代わりに給与を高く設定しているケースも見られます。そのため、退職金の支給額について知りたい場合は、その病院の就業規則や経営状況などを確認しましょう。

看護師の退職金の計算方法

計算方法の種類 具体的な計算式・概要
基本給ベース 基本給×勤続年数
固定金ベース 固定金×勤続年数
勤続年数ベース 職場が定めたルールに基づき、勤続年数に応じて退職金が決定
功績倍率ベース 基本給×勤続年数×功績倍率

看護師の退職金の計算方法は、病院の規模や経営状況によってさまざまです。ここでは、基本給ベース、固定金ベース、勤続年数ベース、功績倍率ベースで計算する方法を解説します。目安として参考にしてみてください。

基本給ベース

基本給×勤続年数

基本給ベースとは、退職時の基本給に勤続年数をかけて退職金を算出する方法です。退職金の計算でとくに一般的な方法とされています。

たとえば、退職時の基本給が25万円で勤続10年目なら、退職金は250万円です。計算に用いられるのはあくまで基本給なので、その他の手当は含まれないことを注意しましょう。

固定金ベース

固定金×勤続年数

固定金ベースは、職場が独自に設定した固定金額に勤続年数をかけて退職金を算出する方法です。たとえば、固定金が20万円で勤続20年目の看護師であれば、退職金は400万円になります。

固定金ベースの場合、退職金は固定金に大きく左右されます。昇給したり役職についたりしても退職金には反映されないので、注意が必要です。

勤続年数ベース

勤続年数ベースとは、勤続年数に応じて退職金の支給額を決定する方法です。たとえば、勤続5年以上なら100万円、勤続10年以上なら200万円などのように決まっています。

勤務年数に応じた退職金の支給額は、病院やクリニックなど施設ごとに異なります

功績倍率ベース

基本給×勤続年数×功績倍率

功績倍率ベースは、基本給ベースの計算式に功績倍率を乗じる方法です。功績倍率は職場にどの程度貢献しているかによって決まるもので、「1」を基準としています。

たとえば、基本給30万円の勤続25年目の看護師が、プラスの評価を受けて「1.2」の功績倍率だった場合、退職金は900万円です。評価によっては功績倍率が1を割る可能性もあります。

評価によって金額が変動するため、仕事のモチベーションが上がりやすい算出方法といえます。

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看護師が退職金を増やすには?

看護師が退職金を増やすには?

看護師が退職金を増やす方法は大きく分けて3つです。自分にはどの方法があっているか、確認しましょう。

専門性を高める

退職金を増やしたい看護師は、専門看護師や認定看護師などを目指しましょう。専門看護師や認定看護師は、看護師の専門性を極めた人が取得できる資格です。

プラスの資格を保有していると、とくに功績倍率ベースを採用している場合に退職金アップが狙えます。

管理職に就く

管理職に就くのも、看護師の退職金を増やす方法です。看護主任・看護師長・看護部長といった役職に就くと、基本給や病院への貢献度が上がります

勤務先が基本給ベース・功績倍率ベースを採用している場合は、退職金の増加が見込めます。

退職金の多い職場に転職する

退職金を増やしたいと思っても、今の勤務先に退職金制度がない、もともと支給額が少ないといったケースもあります。このような場合は、転職を視野に入れるのが賢明です。

より自身の希望に合った退職金制度を採用している病院に転職できれば、手間をかけずに退職金を増やせる可能性があります。

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看護師の退職金に関するQ&A

看護師の退職金制度について、よくある疑問点をQ&A形式でまとめています。不安や疑問を事前に解消しましょう。

Q.退職金制度がある職場・ない職場の特徴は?

A.公立病院や大規模な病院は退職金制度がある場合が多く、小規模な病院やクリニックでは退職金制度がない場合が多い傾向にあります。

公立病院は公務員に準じた待遇のため、基本的に退職金制度が整備されています。また、一般的に大規模病院であるほど、退職金制度が整備されている傾向にあります。

ただし、これはあくまで傾向であり、待遇は職場ごとに異なります。詳しくは職場の就業規則で確認しましょう。

Q.退職金に税金はかかる?

A.所得税・復興特別所得税などがかかります。

毎月の給料やボーナスに税金がかかるのと同じように、退職金にも税金がかかります。

ただし、退職金を一時金として受け取る場合は、「退職所得控除」という税金の優遇措置の適用対象になります。控除額の計算方法は下記の通りです。

【退職金にかかる控除額の計算方法】

勤続年数 退職所得控除額
20年以下 40万円×勤続年数
20年超 800万円+70万円×(勤続年数-20年)

出典:国税庁「退職金と税退職所得控除額

Q.退職金をできるだけ多くもらうには、どうすればいい?

A.勤続年数によって退職金が増額するケースも多いため、自身の勤続年数を踏まえて検討しましょう。

一般的に、退職金は勤続年数が上がるほど金額も上昇する傾向にあります。退職時期によっては増額する直前に退職してしまい、もったいないケースがあるので、タイミングに注意しましょう。

職場の就業規則や退職金の算出方法にもよりますが、退職金が増える時期の具体的な例としては年次の変わり目や勤続3、5、10年目などです。就業規則をよく確認し、退職時期を検討しましょう。

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Q.退職金制度がある職場に転職するとき、後悔しないためのコツは?

A.求人票などで退職金制度について詳しく確認しましょう。

確実に退職金の支給がある職場に転職したい場合は、事前に求人票をしっかりと確認しましょう。退職金の支給がある場合、「勤続年数〇年以上で支給」「退職金制度あり」などと記載されていることもあります。

退職金制度が整っている規模の大きな病院や、仕事への頑張りを反映してくれる職場を選ぶのがおすすめです。

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看護師として働くなら退職金制度が整った職場を選びましょう

紹介したように、退職金制度は職場によってさまざまです。同じように働いていても、退職時に受け取れる金額には大きく差があります。もし、今勤めている職場に退職金がないなら、退職金制度が整っている職場への転職もひとつの方法です。応募の際は求人票などで退職金についてしっかり確認しておきましょう。

ナースステップは、医療業界専任担当のコンサルタントが看護師の方の転職をサポートします。退職金制度の有無など、ネットには掲載されていない詳しい求人内容もお伝えします。より自分の希望の条件にあった職場を見つけたい、やりがいを感じながら看護師として働きたいとお考えの方は、ぜひお気軽にご相談ください。

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