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看護師の平均年収は?年齢や地域別の金額や年収を上げる転職のコツを解説

記事掲載日:2023/05/12

看護師の平均年収は?年齢や地域別の金額や年収を上げる転職のコツを解説

看護師は高収入の仕事というイメージがありますよね。しかし実際に看護師の平均年収を見てみると、年齢や職場環境、地域などによって大きく変わることが分かります。今回は、看護師の平均年収や給料の内訳などお金事情を徹底解説。年収が決まるポイントや、年収アップのためのコツもお伝えしますので、ぜひ参考にしてください。

看護師の平均年収は?

看護師の平均年収は498.6万円

厚生労働省が発表した「令和3年賃金構造基本統計調査」によると、看護師の平均年収は498.6万円でした。

男女別では、男性看護師の平均年収は約518.3万円、女性看護師の平均年収は約495.9万円と、やや男性の方が高い結果になっています。

看護師の年収は全職種の平均と比べて高い?

看護師の年収は女性だけで見ると、女性の全職種平均に比べ110万円ほど高くなっています。ただ、男性は全職種平均に比べ28万円ほど低く、男女合計の平均年収をみると全職種平均よりやや年収が多い(9万円程度)という形となっています。

看護師 全職種 差額
全体(男女) 498.6万円 489.3万円 +9.3万円
男性 518.3万円 546.4万円 ▲28.1万円
女性 495.9万円 385.9万円 +110.0万円

※本サイトでは、「きまって支給する現金給与額」×12+「年間賞与その他特別給与額」で平均年収(概算)を算出し、千円未満を切り捨てで表記しています。

看護師の年収は何で決まる?

  • ・ 経験年数
  • ・ 保有資格
  • ・ 職場の環境
  • 看護師の年収は、主に経験年数・保有資格・職場の環境で変わります。

    経験年数が長いほど年収が高くなるのは、一般企業と同じです。加えて看護師の場合は、より専門知識が必要な資格(認定看護師や専門看護師など)があると年収が上がりやすくなります。

    看護師は、全国各地のいろいろな施設や病院で勤務可能です。看護師本人の経験値や知識だけでなく、職場の規模や施設の特徴によっても年収は大きく変わります。

    看護師の平均年収を年齢や職場などの項目別に解説

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    看護師の年収は、年齢や働く場所によって差があります。ここでは、さまざまの条件に絞って看護師の平均年収を比較して見てみましょう。

    【年齢別】看護師の平均年収

    年齢区分 平均年収
    20〜24歳 約388万円
    25〜29歳 約460万円
    30〜34歳 約478万円
    35〜39歳 約497万円
    40〜44歳 約534万円
    45〜49歳 約541万円
    50〜54歳 約553万円
    55〜59歳 約563万円
    60〜64歳 約465万円
    65〜69歳 約416万円
    70歳以上 約369万円
    出典:厚生労働省「令和3年賃金構造基本統計調査

    ※本サイトでは、「きまって支給する現金給与額」×12+「年間賞与その他特別給与額」で平均年収(概算)を算出し、1万円未満を切り捨てで表記しています。

    看護師の年齢別の平均年収は、上記のようになっています。

    年齢が若いほど年収が低く、50代後半にかけて年収が上がる傾向です。60代を過ぎると年収が下がっていきますが、雇用形態の変化などが理由として考えられます。

    【職場別】看護師の平均年収

    年収が高めの職場 年収が低めの職場
    三次救急の病院 規模の小さな医療機関
    例:総合病院等 例:クリニックなど

    看護師の年収は職場によっても差があります。

    看護師が働く主な職場として基本的には、職場の規模が大きいほど年収は高い傾向に。総合病院や救命救急病院などの規模が大きい病院は、重症度が高い患者さんに対して24時間体制で医療を提供するため、夜勤や想定外の残業も多くなりがちです。諸手当が多くなる結果、年収が高くなると捉えることができます。

    【地域別】看護師の平均年収

    北海道502.3万円
    青森468.8万円
    岩手479.9万円
    宮城525.7万円
    秋田503.9万円
    山形474.2万円
    福島511.2万円
    茨城472.6万円
    栃木529.6万円
    群馬513.6万円
    埼玉515.8万円
    千葉533.4万円
    東京541.6万円(1位)
    神奈川515.2万円
    新潟486万円
    富山480.2万円
    石川484.6万円
    福井504万円
    山梨469.7万円
    長野471.5万円
    岐阜518.4万円
    静岡518.5万円
    愛知522.6万円
    三重493.2万円
    滋賀541.5万円(2位)
    京都514.8万円
    大阪522万円
    兵庫492.1万円
    奈良516.4万円
    和歌山527万円
    鳥取463.9万円
    島根470.7万円
    岡山474.1万円
    広島489.7万円
    山口534万円(3位)
    徳島435.9万円
    香川517.5万円
    愛媛480.7万円
    高知436.7万円
    福岡479.3万円
    佐賀445.8万円
    長崎445.3万円
    熊本459.8万円
    大分414.5万円(46位)
    宮崎382.4万円(47位)
    鹿児島423.4万円(45位)
    沖縄441.7万円

    看護師の年収は地域によって異なります。全体で見ると、人口の多い都市部は年収が高く、地方は低い傾向に。

    47都道府県のうち年収がもっとも高いのは東京都です。次いで滋賀県、山口県の順に年収が高くなっています。

    年収が低い順に見てみると、47位宮崎県、46位大分県、45位鹿児島県という結果になりました。

    【関連資格・役職別】看護師の平均年収

    正看護師 約498万円
    准看護師 約406万円
    看護助手 約304万円
    保健師 約480万円
    助産師 約553万円
    出典:厚生労働省「令和3年賃金構造基本統計調査

    ※本サイトでは、「きまって支給する現金給与額」×12+「年間賞与その他特別給与額」で平均年収(概算)を算出し、1万円未満を切り捨てで表記しています。

    看護師の年収は、保有資格や役職によっても変わります。看護師というとき、ほとんどは国家資格を保有する正看護師のことを指しますが、民間資格を持つ准看護師もいます。

    平均年収は、国家資格を持つ正看護師の方が准看護師より高いです。

    また、助産師など看護師にプラスの資格を持っていると、年収が上がる傾向もあります。

    看護師が年収を上げるためにできること

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    看護師は、昇給が少ない職業だといわれることもあります。しかし、スキルアップを図ったり働き方を工夫したりすることで、年収アップを狙うことは可能です。看護師が年収を上げるためにできることを紹介します。

    上位の資格を取得する

  • ・ 認定看護師
  • ・ 専門看護師
  • 看護師は、より専門性の高い資格を持っていると手当がついて年収が高くなります。気になる分野や学びを深めたい領域があれば、認定看護師や専門看護師といった上位資格の取得を目指してみるのがよいでしょう。

    また、現在准看護師として働いているのであれば、国家資格である正看護師を目指してみるのもひとつの手です。

    役職・管理職への昇進を目指す

    看護師の中でも主任や師長などの役職・管理職に就いている人は、年収が高い傾向にあります。

    昇進の条件は病院や施設によってさまざまですが、経験年数に加えて資格取得や研修受講が必要な場合がほとんどです。

    昇進を目指すなら、上司に相談して働きながらスキルアップできる環境を整えてもらうのもよいでしょう。

    夜勤を増やす

    看護師は夜勤をすると手当がつきます。希望して夜勤回数を増やせる職場であれば、シフト調整によって年収アップを見込めるでしょう。

    ただし、夜勤は心身ともに負担が大きいので無理は禁物です。夜勤がつらい人は、資格取得や別の病院へ転職するなど他の方法を考えましょう。

    転職をする

    看護師の年収は、病院の規模が大きいほど高くなる傾向にあります。そのため、三次救急などの規模の大きい職場への転職はおすすめ。また、日勤のみの働き方を希望するのであれば、訪問看護や有料老人ホームなど、オンコール手当による収入UPが見込める職場に転職するのもよいでしょう。

    また、病院規模は同程度でも日勤のみの職場から夜勤がある職場へ転職をすれば、手当がついて年収が上がる可能性もあります。

    年収を上げたい看護師が転職先を見つけるときのコツ

  • ・ 病院の規模の大きさ
  • ・ 夜勤の有無
  • ・ 職場の専門性(救命救急・美容クリニックなど)
  • 転職して年収アップを目指したい看護師さんは、現在よりも基本給や手当がよい職場を選ぶことが重要です。上記に挙げたように、病院の規模や夜勤の有無、職場の専門性などの条件を考慮して転職先を決めましょう。

    看護師さんを手厚くサポート!転職支援サービス「ナースステップ」

    給料や待遇などの情報は、転職活動において重要な判断材料になります。

    しかし、これらの情報だけで転職先を判断してしまうのは危険です。年収は高くても、過酷な労働環境を強いられる職場を選んでしまう可能性もあります。年収を上げて、なおかつ自分に合った職場を見つけることが理想的な転職です。

    転職を考えている看護師さんには、看護師業界専門の転職サービス「ナースステップ」がおすすめ。対面でじっくり個別相談をしてくれることが特徴です。ミスマッチが少なく、悩みや希望に合わせて転職をサポートしてくれます。

    看護師の年収についてのQ&A

    給料が高いといわれる看護師ですが、実際に年収800万円や1000万円などの高収入を目指すことはできるのでしょうか。気になる看護師の年収に関して、よくある質問をまとめました。

    Q:看護師が年収1000 万、800万、700万、600万を稼げる?

    A:年収1000万は非常に難しいですが、800万円までなら条件次第で可能です。

    看護師の年収は下記が目安です。管理職になると年収が上がります。病院の看護師全体のトップである「看護部長」になると、年収800万円くらいまでなら稼ぐことができるかもしれません。

    金額 役職
    800万円 看護部長、看護副部長
    700万円 看護師長
    600万円 看護副師長

    ※上記はあくまでイメージで施設などの状況によって、役職別の年収は異なります。

    Q:大卒看護師1年目の平均年収は?

    A:320万円程度と推測できます。

    日本看護協会「2021年 病院看護・外来看護実態調査」によると、大卒の看護師の初任給は267,440円、厚生労働省「令和3年賃金構造基本統計調査」(一般労働者のデータ)をみると、1年目のボーナスは8.8万円ほどです。

    これらの結果をもとに単純に計算すると、320万円程度と推測できます。看護師の平均年収は498.6万円と比べて100万円以上の乖離がありますが、1年目は夜勤や残業が少ないということも理由のひとつとなるでしょう。

    Q:1年目の看護師の平均年収は?

    A:310万円 〜320万円ほどと推測できます。

    日本看護協会「2021年 病院看護・外来看護実態調査」によると、看護師の初任給は大卒で267,440円、高卒+3年課程新卒で259,233円、厚生労働省「令和3年賃金構造基本統計調査」(一般労働者のデータ)をみると、1年目のボーナスは8.8万円ほどです。

    これらのデータをもとに算出すると、平均年収は上記のように予測できます。

    Q:看護師の20代の平均年収は?

    A:20〜24歳は388万円程度、25〜29歳は460万円程度です。

    看護師の年収は、基本的に経験年数が増えると上がります。独身が多い20代の時期は夜勤の回数も多いので、夜勤手当が増えて年収が上がりやすいです。

    Q:看護師の30代の平均年収は?

    A:30〜34歳は478万円程度、35〜39歳は497万円程度です。

    看護師は、30歳を超えると年収の上がり幅が小さくなる傾向にあります。妊娠出産や育児によって、夜勤手当や残業手当が減ることもその要因のひとつです。

    Q:助産師と看護師で年収はどれだけ違う?

    A:約55万円、助産師の方が年収は高いです。

    病院にもよりますが、助産師と看護師は基本給が異なります。また、助産師は分娩に関わると分娩手当がつくこともあり、看護師よりも年収が高くなりやすいです。

    Q:看護師は男女でどれだけ年収が違う?

    A:男性約518万円、女性は約495万円です。

    同じ看護師でも、男性と女性では年収に約23万円の差があります。看護師は女性の比率が高い職業ですが、それでも妊娠や出産、育児などによって職場を離れる女性は多いです。その結果、男性の継続年数の方が長くなりやすいことも、年収の差の要因として考えられます。

    ※本サイトでは、「きまって支給する現金給与額」×12+「年間賞与その他特別給与額」で平均年収(概算)を算出し、1万円未満を切り捨てで表記しています。

    看護師として年収アップを目指すなら転職もおすすめ!

    看護師の年収は、全職種の平均と比べると高めですが、経験年数・保有資格・職場の環境によって差があります。年収を上げたい看護師さんは、上位資格の取得や管理職への昇進を目指してみましょう。

    その他、夜勤を増やしたり、オンコールのある職場に転職したりするのもひとつの方法です。

    看護師の年収データを参考に、現在よりも収入アップを目指せる職場へ転職を検討してみましょう。

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