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看護師の時給は?平均額(相場)や収入アップの方法、高給求人の特徴を紹介

記事掲載日:2023/05/24

看護師の時給は?平均額(相場)や収入アップの方法、高給求人の特徴を紹介

看護師の資格を持っている方であれば、看護師の時給について一度は気になったことがあるでしょう。「家庭と両立するときに、看護師としてパートをした方が、他の仕事に比べてやっぱり時給は高いのかな?」「平均時給はいくらくらいなんだろう?」など気になることも多いですよね。

今回の記事では、看護師の時給相場について、様々な観点から詳しく説明していきます



パート・アルバイトの看護師の平均時給

パート・アルバイトの看護師の平均時給は、1,773円

厚生労働省「令和3年賃金構造基本統計調査 」を参考にすると、パート・アルバイトの看護師の平均時給は1,773円。

性別にみると、男性看護師の平均時給は1,992円、女性看護師の平均時給は1,767円。男性の方が225円高く、看護師の平均時給には男女差があることがわかります。

全体(男女) 1,773円
男性 1,992円
女性 1,767円

厚生労働省「令和3年賃金構造基本統計調査」(短時間労働者) のデータをパート・アルバイトとみなし、使用しています。調査で使用されている語句の定義については、厚生労働省のサイトでご確認ください。

パート・アルバイトの他の職種と看護師の時給の違い

看護師の平均時給は、医療関係者の中でみると特別高いわけではありませんが、世間一般では高めです。一般企業で働く方などを含めた平均時給は1,384円であるのに対して、看護師の平均時給は1,773円。全ての職種の平均よりも389円高くなっています。

看護師と他業種の時給の差

看護師 1,773円
全職種平均 1,384円
医師 11,231円
歯科医師 4,705円
薬剤師 2,414円
保健師 1,889円
助産師 2,018円
准看護師 1,581円
診療放射線技師 3,074円
臨床検査技師 2,065円
理学療法士等 2,255円
歯科衛生士 1,644円

女性看護師と他業種の時給の差

看護師 1,767円
全職種平均 1,290円
+477円

男性看護師と他業種の時給の差

看護師 1,992円
全職種平均 1,631円
+361円

厚生労働省「令和3年賃金構造基本統計調査」(短時間労働者) のデータをパート・アルバイトとみなし、使用しています。調査で使用されている語句の定義については、厚生労働省のサイトでご確認ください。

パート・アルバイトの看護師の時給に影響する要素

  • ・職場の地域
  • ・職場の規模
  • ・業務内容(勤務時間帯)
  • ・個人の実績・スキル
  • 看護師の時給には、さまざまな要素が影響します。

    都市部や大規模な病院ほど、看護師の時給は高くなりやすい傾向にあります。また、看護師の時給は、業務内容によっても大きく異なります。昼間に働くよりも夜間に働いた方が時給はアップ。夜22時以降に働くと、深夜手当がつくためその分時給が上がります。

    また、個人の能力も時給に影響するでしょう。経験年数を踏むだけでなく、保健師・助産師・認定看護師・専門看護師など、より専門的な資格を持っているかどうかも時給に影響するポイントです。追加の資格があると、対応できる業務の幅が広い、または質の高い看護を提供できると評価されて、時給も高くなります。

    パート・アルバイトの看護師の時給を上げる方法

    看護師さんは、働く時間帯や働く場所を選ぶことで時給を上げられます。ここでは、時給を上げたい看護師さんにおすすすめの方法を3つご紹介します。

    夜勤専従になる

    パートやアルバイトで働く看護師さんが時給を上げるには、夜勤専従という手段があります。夜勤専従とは、夜の勤務帯のみ働くこと。夜勤では基本の時給にプラスして夜勤手当や深夜手当がつくため、日勤よりも高い時給で働くことができます。少ない日数でたくさん稼ぎたい人におすすめの方法です。

    ただし、夜勤専従にはデメリットもあります。昼夜逆転の生活になるため体調を崩しやすく、また家族や友人との生活リズムが合わなくなってしまいます。また、夜間は少ない看護師数で働くため、求められるスキルが高く、責任が重くなりがち。夜勤専従をするなら、無理ない範囲から始めることが大切です。

    自由診療が中心の施設で働く

    時給を上げたい看護師さんは、自由診療が中心の施設を選ぶのもおすすめです。

    自由診療では診療代が高額になるため、看護師の時給も高めに設定されています。

    自由診療で時給が比較的高いのは、美容外科クリニック。脱毛や整形、アンチエイジングなど、身体を美しくすることに特化した美容医療専門の医療機関です。夜勤がないためパートやアルバイトの看護師さんに人気の職場です。

    自由診療が中心の場合、病棟特有の経験は積めなくなってしまうので、看護師としてのキャリアを考えた上で選択することが必要です。

    訪問看護ステーションで働く

    時給を上げたいパートやアルバイトの看護師さんには、訪問看護ステーションもいいでしょう。

    訪問看護の中でも時給が高くなりやすいのは、看護師だけで患者さんの自宅に訪問して健康状態の観察や医療的な管理をサポートするケース。看護師1人で幅広く対応することが求められるため、ある程度の 看護スキルと経験が必要ですが、その分時給は高くなる傾向です。

    日中のみで土日休みのステーションが多いのも特徴。私生活と両立しやすい働き方でスキルや経験を活かして時給アップをしたいという看護師さんにおすすめです。

    看護師の給与の時給換算した額

    看護師※の平均時給換算額は、2,429円

    令和3年賃金構造基本統計調査のデータをもとに計算すると、時給換算した看護師※の平均的な給与は、2,429円です。正職員として働く看護師は月給制なので、どのくらいの時給で働いているのか考えることはあまりないかもしれません。

    しかし、自分の時給を知っておくと勤務形態を変えたい時や転職のときに役立ちます。ぜひ、労働時間・月給・ボーナスから、自分の給与を時給換算してみるといいかもしれません。

    ※期間の定めなく雇われているかつ短時間労働者ではない看護師の時給換算額

    ※厚生労働省の「令和3年賃金構造基本統計調査」(一般労働者)のデータを使用し、「(所定内給与額+特別給与額÷12)÷所定内労働時間=時給換算額(小数点以下は切り捨て)」で計算しています。調査で使用されている語句の定義については、厚生労働省のサイトでご確認ください。

    看護師の給与の時給換算額に影響する要素

    時給換算した看護師の給与は、性別や年齢、勤務先の立地や規模によって変動します。

    ここでは、看護師の時給に影響する項目や特徴を詳しく解説していいます。

  • ・性別
  • ・施設の規模
  • ・年齢
  • ・地域

  • ※期間の定めなく雇われているかつ短時間労働者ではない看護師の時給換算額

    ※厚生労働省の「令和3年賃金構造基本統計調査」(一般労働者)のデータを使用し、「(所定内給与額+特別給与額÷12)÷所定内労働時間=時給換算額(小数点以下は切り捨て)」で計算しています。調査で使用されている語句の定義については、厚生労働省のサイトでご確認ください。


    看護師の時給換算額の【性別ごと】の差

    時給換算した看護師の給与を男女別に比較すると、男性の方が100円程度高くなっていることがわかります。

    全体(男女) 2,429円
    男性 2,502円
    女性 2,404円

    看護師の時給換算額の【施設規模別】の差

    看護師の時給換算した給与は、病院の規模が大きくなるとともに高くなる傾向です。大規模な病院は24時間体制で高度な医療を提供するため、看護師は夜勤が必要となります。 夜勤手当をはじめとした各種手当がつくと、看護師の給与は上がります。これが、施設規模の大きい病院の時給換算額が高い理由の一つになっているでしょう。


    全体 2,429円
    1000人以上 2,588円
    100~999人 2,370円
    10~99人 2,169円

    看護師の時給換算額の【年齢別】の差

    看護師の給与は、基本的に年齢を重ねるにつれて高くなります。

    最も給与が高くなるのは55~59歳で2,700円台。勤続年数や経験年数が長い場合、50歳くらいで管理職になる人が増えてきます。管理職になると役職手当がつくため、給料が高くなるといえます。60代になり定年が近くなると、給料は徐々に下がります。


    全体 2,429円
    20~24歳 1,846円
    25~29歳 2,175円
    30~34歳 2,298円
    35~39歳 2,421円
    40~44歳 2,610円
    45~49歳 2,635円
    50~54歳 2,716円
    55~59歳 2,771円
    60~64歳 2,336円
    65~69歳 2,114円
    70歳~ 1,963円

    看護師の時給換算額の【地域(都道府県)別】の差

    同じ看護師でも、働く場所によって給料に差があります。看護師の時給換算額の全国平均は、2,429円です。

    都道府県別にみると、最も給与が高いのは東京都で2,748円。次いで山口県の2,668円、千葉県の2,628円と続きます。全体的にみると、地方よりも都市部では高くなっています。

    一方で、最も給与が低いのは宮崎県の1,878円。四国地方や九州地方・沖縄は、給与が低い傾向です。

    北海道・東北

    北海道 2,443円
    青森県 2,390円
    岩手県 2,276円
    宮城県 2,401円
    秋田県 2,476円
    山形県 2,290円
    福島県 2,595円

    関東

    東京都 2,748円
    茨城県 2,282円
    栃木県 2,586円
    群馬県 2,560円
    埼玉県 2,505円
    千葉県 2,628円
    神奈川県 2,500円

    北陸・中部

    愛知県 2,500円
    新潟県 2,396円
    富山県 2,348円
    石川県 2,424円
    福井県 2,404円
    山梨県 2,323円
    長野県 2,241円
    岐阜県 2,435円
    静岡県 2,471円

    近畿

    大阪府 2,484円
    三重県 2,383円
    滋賀県 2,553円
    京都府 2,416円
    兵庫県 2,428円
    奈良県 2,439円
    和歌山県 2,415円

    中国

    広島県 2,367円
    鳥取県 2,250円
    島根県 2,243円
    岡山県 2,271円
    山口県 2,668円

    四国

    高知県 2,221円
    徳島県 2,099円
    香川県 2,446円
    愛媛県 2,324円

    九州・沖縄

    福岡県 2,319円
    佐賀県 2,139円
    長崎県 2,096円
    熊本県 2,295円
    大分県 1,952円
    宮崎県 1,878円
    鹿児島県 2,017円
    沖縄県 2,156円

    他の職種と看護師の時給換算した額の違い

    看護師の時給換算した給与を、他の医療職種と比べてみてみましょう。

    全職種と比較すると、看護師の時給換算額は120円程度高いです。

    医療系で比較すると、医師や歯科医師、薬剤師、助産師、診療放射線技師、などは看護師よりも時給換算額が高くなっています。


    看護師 2,429円
    全職種 2,305円
    医師 6,382円
    歯科医師 3,953円
    薬剤師 2,775円
    保健師 2,382円
    助産師 2,579円
    准看護師 2,006円
    診療放射線技師 2,627円
    臨床検査技師 2,387円
    理学療法士等 2,138円
    歯科衛生士 1,864円

    ※期間の定めなく雇われているかつ短時間労働者ではない看護師の時給換算額

    ※厚生労働省の「令和3年賃金構造基本統計調査」(一般労働者)のデータを使用し、「(所定内給与額+特別給与額÷12)÷所定内労働時間=時給換算額(小数点以下は切り捨て)」で計算しています。調査で使用されている語句の定義については、厚生労働省のサイトでご確認ください。


    看護師の時給に関するQ&A

    パートやアルバイトの看護師の時給、看護師の高時給の求人、看護師の時給アップの方法など。ここでは、看護師の時給に関してよくある質問をまとめています。


    Q:パートやアルバイトの看護師の時給はいくら?

    A:厚生労働省の調査では看護師(短時間労働者)の時給は、1,773円です。

    パートやアルバイトで働く看護師の平均時給には男女差があります。男性看護師の平均時給は1,992円、女性看護師の平均時給は1,767円です。



    Q:看護師の給料を時給換算するといくら?

    A: 看護師(一般労働者)の給料を時給換算すると 2,429円です。

    期間の定めなく雇われているかつ短時間労働者ではない看護師の給与を時給換算すると、2,429円になります。ただし、これは正職員以外も含む数字です。

    全職種と比較すると、看護師の時給換算額は高いといえます。月給の人も時給でどのくらいかを知っておくと、勤務形態を変えたい時や転職を検討する時に役立ちます。

    厚生労働省の「令和3年賃金構造基本統計調査」(一般労働者)のデータを使用し、「(所定内給与額+特別給与額÷12)÷所定内労働時間=時給換算額(小数点以下は切り捨て)」で計算しています。調査で使用されている語句の定義については、厚生労働省のサイトでご確認ください。



    Q:看護師の時給は何によって変わる?

    A:施設の規模、年齢、地域など

    看護師の時給は、さまざまな要因の影響を受けます。一般的に、女性よりは男性の方が、小規模よりも大規模の病院の方が時給は高くなります。また、スキルや経験を積み重ねていくと時給が上がるのも特徴です。


    Q:時給3,000円以上の看護師求人はある?

    A:一般的には少ない

    時給3,000円といった高時給の求人は、ワクチン接種など期間限定のケースが多いです。タイミングがよければめぐり逢えるかもしれません。


    Q:看護師で時給が上がらないときはどうしたらいい?

    A:看護師として別の職場へ転職するのもひとつの手です。

    より専門性を高められる資格を取得したり、夜勤を増やしたり夜勤専従になるなど、働き方を変えてみるのもひとつです。勤務先を変えたいなら、時給が高い傾向にある職場(規模が大きい・自由診療中心・訪問看護ステーションなど)へ転職を考えるのもいいでしょう。

    スキルアップや転職で看護師の時給を上げていこう

    今回は、パートやアルバイトの看護師の時給、看護師の時給換算した給料について、詳しく解説してきました。

    給料が高いイメージがある看護師。やはり全職種に比べると時給も高く、経験を積んでスキルアップすればさらに時給が上がる可能性があることをご紹介しました。

    ただし、資格を取得するには勉強時間が必要で、夜勤を増やすと身体にも負担がかかります。今すぐ時給を上げたい人は転職を検討するのもいいでしょう。

    時給アップできるいい転職先を見つけるには、たくさんの情報収集や準備が必要。自分だけで不安な人は、転職サービスを使うのがおすすめです。ナースステップなら、一人ひとりの悩みに寄り添って転職をサポートしてくれます。「収入を上げたい」、「キャリアアップを目指したい」という看護師さんは、ぜひ相談してみてはいかがでしょうか。