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看護師だけじゃない!4種類の看護職の役割と仕事内容を紹介

記事掲載日:2020/08/31

看護師だけじゃない!4種類の看護職の役割と仕事内容を紹介

看護師としてのキャリアにお悩みの方は、他の看護職にも目を向けてみてはいかがでしょうか?

看護職には看護師の他にも准看護師、助産師、保健師と、全部で4種類あり、それぞれ役割や仕事内容が異なります。

看護師資格に加えて別途資格の取得が必要になる職種もありますが、看護職全体にまで視野を広げることで、きっとキャリア選択の幅も広がるはずです。

ぜひ参考にしてみてください。

  • 看護師
  • 准看護師
  • 助産師
  • 保健師

    看護師

    まずは看護職の代表ともいえる看護師の役割と仕事内容を見ていきましょう。

    看護師の役割

    医師の診療や診察の補助、病気や怪我を抱えている人の医療的ケアをすることが看護師の主な役割です。医療的なケアだけでなく、患者さんとその家族の相談に乗り精神的なケアを行うことも求められます。

    臨床経験を積むと、救急看護、糖尿病看護、認知症看護などのスペシャリストである認定看護師を目指すこともできます。

    専門性を持った認定看護師が医師、薬剤師、栄養士などの専門家とチームを組んで治療を行う「チーム医療」では、患者さんと一番い近い存在として重要な役割をもちます。

    看護師の仕事内容

    勤務する診療科や医療施設によって仕事内容は変わりますが、基本的な仕事内容としては血圧・体温・脈拍などの測定、点滴、注射・採血などの治療補助、食事・排せつ・入浴などの介助、カルテの記載、患者さんの移送などがあります。

    また、勤務する施設によっても看護師の仕事内容には違いがあらわれます。

    例えば大学病院や大規模病院では病棟担当、外来担当、救急担当、手術室担当など業務が細分化されているので、専門分野のスペシャリストを目指すことができます。一方で

    クリニックなど少人数で運営している医療施設では、通常の看護業務に加え、受付業務を行う場合もあるなど、幅広い業務に対応できる臨機応変さが求められます。

    准看護師

    准看護師は国家資格を保持する看護師とは異なり、都道府県知事から免許を発行され准看護士となります。

    看護師から准看護師になることは基本的にはありませんが、准看護師の役割と仕事内容も確認していきましょう。

    准看護師の役割

    准看護師の役割は、基本的に看護師と変わりません。しかし、医師や看護師の指示なく業務を行うことができないという点が看護師と異なり、看護師の補助業務をするのが准看護師の役割となっています。

    2006年から准看護師から看護師に転向するための移行教育を受けることが可能になりました。看護師に転向したい場合は准看護師の免許を取得した後3年以上の実務経験があれば、看護師になるための看護師養成校に進学することができます。

    准看護師の仕事内容

    看護師と同じく勤務する診療科や医療機関・施設によって業務内容が異なりますが、基本的な業務は看護師と変わりません。ただし、准看護師の判断で業務を行うのではなく、医師や看護師の指示を受けて業務を行っていきます。

    ▼参考記事はコチラ
    准看護師とは?看護師との違いや准看護師になるメリット・デメリットについて解説

    助産師

    助産師になるには、国家資格である看護師免許と助産師免許が必要です。助産師というと「出産の際に赤ちゃんを取り上げる」という印象が強いかもしれませんが、それ以外にも様々な業務があります。助産師の役割と仕事内容を説明していきます。

    助産師の役割

    助産師には、妊娠中の女性や出産に臨む女性のサポートをする役割があります。また、出産を終えたばかりの女性と新生児の保健指導を行ったり、産前に妊娠や出産に関する知識を広めたりすることも、助産師の重要な役割です。

    助産師の仕事内容

    助産師の仕事内容は、出産前、出産時、出産後によって異なります。出産前は、健康に出産できるように生活指導、栄養指導、運動指導、出産基礎知識の指導を行い、妊婦の相談に乗って精神的なケアを行います。

    出産時には直接介助を行う助産師と赤ちゃんを受け取る助産師に役割が分けられ、直接介助ではお産の進行をコントロールする重要な役割を担います。正常分娩であれば医師の指示がなくても助産師自らの判断で助産介助ができるため、自分で助産院を運営することも可能です。

    出産後は、母乳指導、出産後の母体の体調管理、沐浴などの乳児の保健指導を行います。退院後に赤ちゃんをどう世話したらいいか、どのように過ごしたらいいのかなどの具体的なアドバイスをし、産後間もない母親の相談にも乗ります。

    保健師

    保健師になるには、国家資格の看護師免許と保健師免許が必要になります。保健師の役割と仕事内容を説明します。

    保健師の役割

    保健師の役割は、乳児から高齢者まで幅広い世代の健康管理や保健指導をすることです。病気になった患者さんをサポートする看護師と異なり、病気になる前に指導をすることが特徴です。

    保健師の仕事内容

    保健師が働く場所によって仕事内容が異なるため、行政保健師、産業保健師、学校保健師に分けて仕事内容をご紹介します。

    行政保健師

    行政保健師の仕事には、産後間もない女性への保健指導、新生児訪問、乳幼児健診、予防接種サポート、生活習慣病対策、新型インフルエンザ対策、障がい者への生活支援などがあります。必要があれば家庭訪問を行い、地域に密着して住民の健康を守ることが主な業務です。

    規模の大きい会社では産業保健師が働いていることが多く、定期健康診断の実施、健康診断後のフォロー、生活習慣病対策、ストレスチェックの実施、カウンセリングなどを行います。

    学校保健師

    学校保健師は、私立小中高校、大学、専門学校で働くことができます。ケガへの対応、健康維持へのアドバイス、救急用品の点検・準備を行うことが主な仕事です。メンタルヘルスケアやハラスメントへの対応も重要となっています。国公立の学校保健師になる場合は、看護師免許、保健師免許、養護教諭免許の3つが必要となります。

    ▼参考記事はコチラ
    看護師から「保健師への転職」|就業先や必要資格・スキルを知ろう

    まとめ

    看護師、准看護師、助産師、保健師の4つの看護職の役割と仕事内容をご説明しました。

    助産師、保健師は看護師免許と別に免許を取得する必要がありますが、働きながらでも免許取得を目指せる学校もあります。また、現在准看護師で助産師や保健師になりたい場合には、まずは看護師免許取得を目指しましょう。

    看護職といっても職種や働く場所によって役割と仕事内容が変わるので、自分に合った看護職を見つけてくださいね。