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クリニカルスペシャリストの仕事内容とは?必要なスキルや給料相場も紹介

記事掲載日:2021/04/26

クリニカルスペシャリストの仕事内容とは?必要なスキルや給料相場も紹介

クリニカルスペシャリストという職種を聞いたことがありますか。病院やクリニックなどの医療現場で働いていると、あまり聞きなれない言葉かもしれません。看護師の資格を生かせる職場や職種は多々あり、クリニカルスペシャリストも例外ではありません。

今回は、クリニカルスペシャリストの仕事内容や必要となるスキル、メリット、そして気になる給料相場を紹介します。

クリニカルスペシャリストとは

クリニカルスペシャリストとは医療メーカーや企業に勤務をして、自社製品販売の営業サポートを行う職種です。企業によっては、フィールドナースと呼んでいるところもあります。

クリニカルスペシャリストになるために必須の資格はありません。しかし、実際には多くの企業で看護師の資格と経験を条件としています。看護師として医療機器を使用した経験、そして医療機器をあつかうメーカーや企業から製品に関する説明を受けた経験などが生かされるはずです。

また、看護師以外では臨床工学技士や理学療法士などの資格・経験があれば応募できる企業もあります。

クリニカルスペシャリストは営業職?

クリニカルスペシャリストは営業職といわれることがありますが、厳密には営業職ではなくサポート職です。実際の製品販売は営業職が行い、クリニカルスペシャリストは営業職をサポートする役割を担っています。

ただし、具体的にどの範囲までの業務を担うのかは、勤務する企業によって異なることを理解しておきましょう。

クリニカルスペシャリストの主な仕事内容

続いては、クリニカルスペシャリストの主な仕事内容をチェックしていきましょう。

営業職に同行し、自社製品を紹介する

製品の販売業務は営業職が行い、クリニカルスペシャリストは営業のサポートをします。営業職に同行をして各医療機関を回り、営業職と一緒に自社製品の紹介を行います。

自社製品の操作方法をデモンストレーションする

自社製品の操作方法をデモンストレーションすることも、クリニカルスペシャリストの仕事です。営業先が興味・関心を持って自社製品を購入してもらえるように、製品のメリットをわかりやすく、かつ専門性を持って実演しなければいけません。

販売先スタッフに自社製品の操作方法を教える

クリニカルスペシャリストは医師や看護師などの販売先スタッフに、自社製品の操作方法を説明する役割も担っています。

医師や看護師などの医療職であっても、初めての医療機器の操作は良くわからないもの。使用方法を間違うと、患者の命につながるリスクも発生するため、正確に使い方をマスターしておかなければいけません。

製品購入時だけでなく、必要に応じて、購入後にも操作方法を説明することもあります。

医師・看護師への勉強会を実施することもある

医師や看護師向けの勉強会を実施ことも業務の一つです。現場で働く医療職向けに役立つ、勉強会の企画と実施を行います。

クリニカルスペシャリストに必要なスキル

クリニカルスペシャリストとして働くにあたって、必要なスキルはどのようなものなのでしょうか。主なスキルを3つ紹介します。

コミュニケーション能力

クリニカルスペシャリストは、自社製品が売れるように営業職をサポートします。直接の販売交渉は営業職が行うものの、クリニカルスペシャリストも企業との取引にたずさわることになるでしょう。

また、デモンストレーションや操作方法などの説明を行う機会も多いことから、高いコミュニケーション能力が求められます。

パソコンスキル

各種データの収集や分析、取りまとめ、勉強会向けの資料作成など基本的なパソコンスキルは必須です。

語学力(外資系企業の場合)

医療機器や製品を販売している企業、特に外資系企業の多くは海外とも取引をしていることが少なくありません。そのため、英語をはじめとする語学力が高いクリニカルスペシャリストは重宝されます。

クリニカルスペシャリストとして働くメリット

医療機関の看護師ではなく、クリニカルスペシャリストとして働くメリットを見ていきましょう。

基本的に土日祝休みで、夜勤もない

病棟勤務の看護師は、夜勤を含む不規則勤務が通常です。生活リズムが乱れたり、土日休みの友人や家族と予定が合わなかったりすることもあるでしょう。

クリニカルスペシャリストは基本的に土日祝日が休みです。また、夜勤もありません。カレンダー通りの規則正しい生活をしたい人にピッタリですね。

給料が高め

看護師資格を持ち、現場での経験がある人は加算がされるため、全体的に給料は高くなる傾向があります。

クリニカルスペシャリストとして働く際の注意点

さまざまなメリットがあるクリニカルスペシャリストですが、実際に働く際はいくつかの注意点があります。

普通自動車免許が必要であることが多い

普通自動車免許が必要となるケースが多いです。営業職と一緒に、または単独で外回りをする機会が多くなるため、車の運転が求められます。

営業自体を任される企業もある

基本的には営業職のサポート業務となっていますが、企業によっては営業自体を任せているところもあります。どうしても営業をしたくない場合は、求人に応募する前に直接確認しておきましょう。

看護師としてのスキルアップは望めない

看護師としての現場経験を生かせる職種ではあるものの、医療行為に関わることはありません。そのため、看護師本来のスキルアップは望めないでしょう。

クリニカルスペシャリストの給料相場

当サイトがクリニカルスペシャリストの給料事情を調査したところ、相場は年収換算で500万円~700万円ほどとなっていました。

経験年数や英語が話せるかどうかなどによって、金額に差が生じます。

まとめ

クリニカルスペシャリストは、医療機器メーカーや企業に勤務をして、自社製品販売の営業サポートを行う職種です。

医療現場とは違った場所で看護師としての現場経験を生かせるとあって、転職先として人気を集めています。興味がある人は、一度チャレンジしてみてはいかがでしょうか。