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看護師の産休・育休事情!申請するタイミングや給料について詳しく解説

記事掲載日:2020/08/28

看護師の産休・育休事情!申請するタイミングや給料について詳しく解説

「産休や育休ってどんな制度なの?」「育休中は給料がもらえないの?」と気になっている看護師の方は多いのではないでしょうか?

この記事では、看護師の産休・育休事情や申請タイミング、給料について説明していきます。産休や育休の取得を考えている人はぜひ参考にしてください。

産休・育休の基本的な知識

はじめに、産休と育休それぞれの基本知識を説明します。

産休(産前産後休業)

産休は労働基準法で定められている休業のため、職場に申請すれば取得できます。産前休業は出産予定日の6週間前から取得可能で、産後休業は産後8週間取得可能となっています。産後休業については、母体の回復のため出産後8週間経過しないと復職できない決まりになっていますが、医師が認めた場合にのみ例外として、産後6週間から仕事を再開できます。

育休(育児休業・育児休暇)

育休には「育児休業」と「育児休暇」があり、それぞれ違いがあります。育児休業は育児介護休業法で定められている制度で、申請を行うことで雇用保険から「育児休業給付金」の支給を受けることができます。一方育児休暇は育児休業期間後に取得する人が多く、勤務先によって制度の有無、取得期間が異なり、基本的には無給扱いです。ただ、週に20時間以内であれば育児休業中でも働くことが可能となっています。

看護師が産休・育休を申請するタイミングはいつ?

産休や育休の取得には職場への申請が必要です。一般的には育休取得の1ヶ月前には申請する必要があります。申請のタイミングは安定期に入ってから師長や直属の上司と相談して決めていくのがおすすめです。妊娠が分かってすぐでは早すぎますし、出産予定日直前では職場に迷惑がかかってしまうので注意しましょう。

産休・育休中の看護師の給料事情

ここでは、産休や育休中の給料について説明します。

産休・育休中の給料は基本的に出ない

勤務先によっては産休や育休中に給与を支払うケースもあるようですが、基本的には病院やクリニックから給与は発生しません。ボーナスの有無は勤務先によって異なります。公務員看護師や国立病院勤務の場合はボーナスがゼロになることはないようですが、ボーナスがゼロという職場もあるため、総務担当などに確認しておきましょう。たとえ産休や育休中に勤務先からの給与やボーナスがゼロであっても、国からもらえる手当がありますので、安心してください。

産休・育休中に国からもらえる手当

産休や育休中には、出産一時金、出産手当金、育児休業給付金の3つの手当があります。出産一時金は、出産自体にかかる費用を加入している健康保険からもらうことができるものです。出産手当金は、産休中に勤務先から給料がもらえない場合に、社会保険から支給を受けることができます。また、育児休業給付金は、育児休業中に国からもらうことができる支援金となっています。

  出産一時金 出産手当金 育児休業給付金
金額 一児につき42万円(妊娠13週以上22週未満の場合は、40万4000円) (平均月収÷30日)×3分の2×支給日数 育児休業開始時賃金日額×支給日数×67%(出産後180日まで)、育児休業開始時賃金日額×支給日数×50%(出産後180日以降)
申請先 産院または健康保険組合 勤務先 勤務先またはハローワーク
締切日 出産予定日の2ヶ月前まで 産休取得前(勤務先によって異なる) 育児休業取得の1ヶ月前(勤務先によって異なる)
条件 健康保険に加入していること 被保険者が出産すること、妊娠4ヶ月以上で出産すること、産休中に給与支払いがないこと 1歳未満の子供がいる、雇用保険に加入していること、育児休業開始の2年前に11日以上就業している月が12ヶ月以上あること
支払予定日 直接支払制度であれば病院に支払われる、受取代理制度であれば指定口座へ自動振込 最短で申請から2~3週間後に指定口座へ振込 申請から2ヶ月ごと

産休・育休から復帰する際の2つのポイント

さいごに、産休や育休から復帰するときのポイント2つを説明します。

産休前のキャリアは基本的に継続される

産後に復職した場合、基本的には産休前のキャリアが継続されます。ただ、「子供が病気がち」「育児と仕事の両立が難しい」などの理由で、フルタイムからパートタイム勤務になった場合は、役職が降格となることもあります。

復帰する際は職場へのあいさつを忘れない

子供が小さいうちは、子供の体調不良などで休むことが多くなる可能性があるため、復帰するときには職場の人へのあいさつを忘れないようにしましょう。また、子供関係で休んだときには周りへのフォローを行っておくと、育児中でも働きやすくなります。

中には子育てしながらの復帰に快く思わない職場や子育て中に働きにくい環境の職場も多く存在するので、働きにくさを感じたら子育て支援が整っている職場や子育て中の看護師が多く働いている職場に転職するのがおすすめです。

まとめ

看護師の産休や育休、申請のタイミングなどについて説明しました。妊娠出産はおめでたいことではありますが、妊娠出産で休むことになると、お金の心配が出てきてしまいますよね。ですが、しっかりと申請すれば社会保険や国から支援金を受け取ることができるので、忘れずに申請して安心して産休、育休を取れるようにしましょう。