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形成外科の看護師の仕事内容とは?気になる給料相場も紹介

記事掲載日:2021/06/30

形成外科の看護師の仕事内容とは?気になる給料相場も紹介

身体の表面、つまり皮膚にあらわれている欠損や変形を治療対象とするのが形成外科です。形成外科に興味がある看護師のなかには、具体的にどのような仕事をしているのか、気になる人もいるのではないでしょうか。

今回は形成外科で働く看護師の仕事内容について、働くメリットや注意点、気になる給料相場と一緒にご紹介します。

形成外科とは

形成外科は整形外科と名称が似ていることから、間違われることが少なくありません。冒頭で述べたように形成外科が対象とするのは、身体の表面にあらわれている欠損や変形です。「切り傷」「擦り傷」「火傷」「凍傷」「粉瘤」「脂肪腫」「ほくろ」「いぼ」など、治療対象は多岐にわたります。

一方で、整形外科が対象とするのは身体の運動器です。骨・関節・筋肉を取り囲む、神経の機能改善を目的として、背骨と骨盤、四肢を主な治療対象とします。「骨折」「脱臼」「打撲」「捻挫」「変形性関節症」「腰椎椎間板ヘルニア」「リウマチ」「骨粗鬆症」などが、主な疾患です。

形成外科で働く看護師の仕事内容

形成外科で働く看護師の主な仕事内容は、次のとおりです。

・バイタルチェック
・医師の診療補助
・注射や点滴、創部処置
・オペの介助
・オペ前後の患者さんへの説明
・カウンセリング

基本的に仕事内容は他の診療科と大きく変わりません。特徴的なのは創部処置の割合が大きいことです。

形成外科は繊細な治療を必要とするため、ガーゼ交換などの創部処置は頻繁に行われます。なかには医師が毎日、患者さん全員の創部処置をする医療機関もあるほどです。

また、外見の悩みについて患者さんから相談されることもあり、一人ひとりの気持ちをくみ取って話を聞くカウンセリングの能力も求められるでしょう。

形成外科の看護師として働くメリット

形成外科で働く看護師にはどのようなメリットがあるのでしょうか。主なメリットをみていきましょう。

形成外科の専門的な知識やスキルが得られる

形成外科は他の診療科と比べて処置の頻度が多く、看護師自ら処置をする機会も少なくありません。さまざまな処置を数多く繰り返すことで、専門的な知識やスキルを身につけられるでしょう。

キャリアが浅い看護師でも働きやすい

キャリアが浅い看護師でも働きやすいのもメリットといえるでしょう。形成外科では、命に関わるような重篤な患者さんは多くありません。看護師の仕事も創部処置や清潔ケアなどが中心です。精神的なストレスも少なく、経験が少ない看護師も働きやすい診療科といえます。

患者さんの回復が目に見えるので、やりがいを感じやすい

身体表面にある欠損や変形を治療するため、患者さんの回復が目に見えやすいのが特徴です。見た目が変わったことで患者さん自身も喜び、患者さんのQOLも同時に上がっていきます。

回復が目に見えて変わりやすいこと、患者さんの喜びやQOL向上に寄りそえることにやりがいを感じられる診療科です。

高いコミュニケーション能力が身につく

形成外科は子供から高齢者まで、幅広い年代の患者さんが訪れます。一人ひとりの患者さんと関わり、悩みや不安を解消できるようなやり取りを深めることで、高いコミュニケーション能力が培われていくでしょう。

形成外科の看護師として働く際の注意点

多くのメリットがある形成外科の仕事ですが、看護師として働く際はいくつかの注意点があります。

高度な医療スキルが身につきづらい

形成外科は急患対応が少なく、また重篤な状態が続く患者さんも多くありません。そのため、高度な医療スキルが身につきにくいというデメリットがあります。

とはいえ、他の診療科と連携をして治療にあたることも多く、形成外科以外の知識やスキルを学べる機会も多いです。積極的に動き、スキルアップを目指しましょう。

患者さんの精神的ケアが大変

状態によっては、治療をしても効果が目に見えてあらわれるまでに、長い期間を要することがあります。

なかなか効果が出ないこと対して、患者さんによっては大きな不安を抱くことでしょう。患者さんの精神的ケアに悩む看護師も実際にいます。どのような患者さんに対しても丁寧に寄りそって、関わり続けていくことが大切です。

形成外科で働く看護師の給料はいくら?

最後に、形成外科で働く看護師の給料相場をみていきましょう。当サイトが調査したところ、月収で25万円~35万円、年収で350万円~500万円ほどでした。働く地域や経験年数、夜勤の有無などによって金額は変わってきます。

まとめ

形成外科は切り傷や火傷、粉瘤、ほくろといった身体の表面にある損傷や変形を治療対象とする診療科です。働く看護師の仕事内容は他の診療科とあまり変わりませんが、創部処置の頻度が多く、また患者さんのカウンセリングを行うという特徴があります。

急患対応が少ないことから、キャリアの浅い看護師でも働きやすい職場です。形成外科の仕事に興味がある人は、ぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか。