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看護師の履歴書の書き方ガイド!転職・再就職する方向け徹底解説

記事掲載日:2020/08/31

看護師の履歴書の書き方ガイド!転職・再就職する方向け徹底解説

転職が多い職業のひとつである看護師。キャリアアップや診療科の変更、職場への不満など、さまざまな理由から転職・再就職を検討するのは決して珍しいことではありません。

そこで、転職活動にあたって始めの一歩となるのが、応募に必要な書類である履歴書の提出です。面接を受けるために、まずはしっかりとした履歴書を作成することが必要不可欠。 そこでこの記事では、転職・再就職の場合の履歴書の書き方を詳しく解説していきます。

看護師の就職・転職における履歴書の役割

就職・転職時に必ず直面する、履歴書。看護師の就職・転職活動にももちろん必要です。

履歴書は、就職活動・転職活動におけるあなたの第一印象となります。面接に出向く前に、志望する医療機関にご自身の経歴や職歴、アピールポイントなどを伝える手段なのです。

また、応募者が殺到するような人気の医療機関の場合は、履歴書を足切りの手段として設けている場合もあります。その場合は、厳しい観点から履歴書をチェックされることもあり、基本的なマナーや注意点を押さえておかなければ面接まで進むことができません。

履歴書の書き方をマスターすることは、就職・転職を有利に進めるためにとても重要なのです。

履歴書を書くために準備するもの

  • ・履歴書(A4または見開きA3)
  • ・黒の油性ボールペン
  • ・証明写真
  • ・予備の履歴書
  • ・履歴書を入れる封筒・クリアファイル

次に、これら1つ1つについて詳しく解説します。

履歴書

履歴書の用紙は指定がない限り自由ですが、サイズはA4または見開きA3が一般的です。また、フォーマットを選ぶ際には職歴や志望動機、資格などを書くスペースが充分にあるかどうかをチェックしましょう。

黒の油性ボールペン

ボールペンに関しては、水性の場合滲みやすいため油性がおすすめです。0.5以上など細すぎず、インクがしっかり出るものではっきりと書きましょう。もしくは、万年筆を使い慣れている方は万年筆でも良いでしょう。

証明写真

証明写真は、写真スタジオまたは自動証明写真撮影機で撮影した正式なものを使いましょう。プリクラやスマホで撮影した写真などはNGです。また、万が一履歴書から剥がれてしまった際に誰のものかわかるように、写真の裏に名前を明記しておきましょう。

予備の履歴書

履歴書は書き損じたり、汚れたりする可能性も充分にあります。2〜3枚予備の履歴書を用意しておくと安心です。

封筒やクリアファイル

履歴書を書き終わったあとは、折れ曲がったり汚れたりしないように、封筒やクリアファイルに入れて面接まで保管しておきましょう。郵送の場合は、そのまま封筒に入れて送付します。

看護師が転職・再就職で履歴書を書く際の3つのポイント

看護師の就職や転職で良い履歴書を書くには、いくつかのポイントがあります。ここでは、特に気をつけたい3点をご紹介します。

1:自己PRは仕事と関連付けて書く

履歴書で必要となるのが自己PR。自身の強みをアピールする項目ですが、ここには趣味や好きな事を書くのではなく、必ず看護師の仕事と関連する事柄を書きましょう。例えば、「コミュニケーション力が高い」「相手の立場で物事を考える調整力がある」「責任感が強い」など。こういった看護の仕事において必要となるであろう強みを、実経験をまじえて記入するのが理想です。

2:志望動機では「戦力になれる理由」をアピールする

志望動機も、採用にあたって重視される項目のひとつ。採用募集をしている医療機関側は、即戦力となる看護師を探しています。履歴書には「その病院で働きたい理由」だけではなく、これまでの経歴や担当していた業務、その成果に絡め、「こういった経験を活かし、戦力になれると考え志望した」という内容を含めるようにしましょう。

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看護師のエントリーシートは志望動機が重要!書き方と例文を紹介

3:履歴書は手書きの方が好まれる場合が多い

近年、サラリーマンの転職ではパソコン入力の履歴書が一般的ですが、看護師の転職については手書きの方が好まれるケースもあります。特に採用担当者が年配の方だと予想される場合などは、手書きの履歴書を用意するようにしましょう。

昨今では、看護師の転職でもパソコン入力の履歴書も一般的にはなってきましたが、医療機関によって好みも分かれるので、可能な場合は確認しておくと良いですね。

看護師が履歴書を書く際のマナーや注意点

看護師の転職で履歴書を書くときには、基礎的なマナーや注意点も把握しておく必要があります。ここでは、履歴書を書く前から書き終わった後まで注意すべきポイントを順に見ていきましょう。

証明写真は第一印象を左右する

履歴書における証明写真は、相手側から見た第一印象になります。写真を撮るときには、以下のポイントを参考に身だしなみに気をつけましょう。

  • ・髪は清潔感を感じられるようまとめる
  • ・前髪が目にかからないようにする
  • ・服装はスーツなどジャケットを着用する
  • ・女性の場合、メイクは派手すぎないナチュラルメイクにする

応募先の敬称は「貴院」か「貴社」

応募先の敬称は医療機関の場合「貴院」、会社や法人の場合「貴社」となります。あらかじめ応募先の情報を確認しておきましょう。

空欄をつくらない

空欄があると、記入もれと思われてしまう場合があります。記載することがない項目には、「特になし」や「なし」と記入しておきましょう。

間違えたら修正テープは使わず新しく書き直す

履歴書の記入では、修正は御法度です。修正テープや斜線で書き直してはいけません。間違えた時には、必ず新しい履歴書を作成するようにしましょう。
こういった場合、パソコン記入の履歴書であれば修正は簡単ですが、手書きではそうもいきません。時間や用紙を無駄にしないよう、事前にシャーペンや鉛筆で軽く下書きをしておくのがおすすめです。完成後には丁寧に下書きの跡を消しましょう。

全ての経歴を正確に記載する

履歴書は文字通り、その人の履歴を表します。経歴は正確に記載しなければなりません。間違いや抜けのないよう、全ての経歴を順に並べて記入しましょう。

職場が合わずに短期間で転職した経歴を隠したいなどの理由から、経歴を偽って記入してしまった場合、経歴詐称が発覚すると、内定取り消しや解雇処分になってしまう場合もあります。

また、経歴に関する年月日記入は西暦・和暦どちらかで統一しましょう。西暦・和暦の早見表などを用い、正確に記すようにしてください。

履歴書の項目別書き方とポイント

ここからは、履歴書の主な項目とそれぞれの書き方について見ていきましょう。

日付

日付には、履歴書を書いた日を記入するのではなく、場合に応じて以下の通り記載しましょう。

  • ・持参する場合...面接当日の日付
  • ・提出する場合...提出する日の日付
  • ・郵送する場合...投函した日の日付

氏名

氏名は、一番に目に入る項目です。記入スペース全体のバランスを考えながら、大きく濃く丁寧に書きましょう。

ふりがな部分に関しては、以下のとおり記載します。

  • ・「ふりがな」...平仮名で記入
  • ・「フリガナ」...片仮名で記入

証明写真

証明写真に関するポイントは以下の通りです。

  • ・3ヶ月以内に撮影したもの
  • ・写真スタジオまたは自動証明写真撮影機で撮影したもの
  • ・縦3cm×横2.4cm、もしくは縦4cm×横3cmのサイズが一般的

住所

住所は都道府県から省略せずに正確に書いてください。郵便番号も必須です。マンション・アパート名や部屋番号も忘れずに記入しましょう。

連絡先

電話番号の項目には固定電話の番号を、携帯電話の項目には携帯電話の番号を記入します。1つしか記入欄が無い場合は、連絡のつきやすい方の番号を書きましょう。FAXは持っている場合のみ記載してください。

また、メールアドレスはパソコンのものを記入し、なるべく携帯電話のメールアドレスは書かない方がベターです。アドレスを記載する際は、アルファベットや記号に間違いがないよう、また判別しやすいように気をつけましょう。

学歴

高校、専門学校などからの記入が一般的です。(最終学歴が中学校の場合は中学校卒業も記載しましょう)学歴の記入で気をつけるべきポイントは以下の通りです。

  • 1行目に「学歴」と記し、2行目から学歴を記入する
  • 高校以降は入学・卒業年次ともに記入する
  • 高等学校を「高校」などと略さずに正式名称で記入する
  • 学部や学科も明記する

職歴

職歴には今までの入職・退職歴を全て記します。職歴の記入で気をつけるべきポイントは以下の通りです。

  • ・正職員・正社員以外での勤務は「非常勤職員として勤務」など雇用形態を明記する
  • ・病院や施設名だけでなく「〇〇科△△病棟勤務」など、所属部署や科も明記する
  • ・株式会社を(株)などと略さずに正式名称で記載する
  • ・現在も在職中の場合は「現在に至る」と記入する
  • ・退職した場合は「一身上の都合により退職」と記入する
  • ・入職と退職は行を分けて記載する

免許・資格

取得した年数順に、正式名称で免許や資格名を書いていきます。あまり級位が高くないものや仕事に関係ないものは書かない方が良いですが、これは自己アピールにもなる項目であるため、できるだけ多く書き出せると良いでしょう。特記事項の項目がある場合は、免許や資格に関する仕事へのアピールを書いておくのもおすすめです。

自己PR

履歴書で重要視されるのが自己PR。先ほどご紹介したように、仕事と関係する自身の強みを、実際の経験を含め記入しましょう。
この時、文章がだらだらと長くならないよう気をつけてください。

志望動機

志望動機に関しても先ほどご紹介したように、転職の場合には即戦力となれる理由をアピールしながら記入するようにしましょう。キャリアアップの場合にはこれまでの担当業務や成果と絡めて書くと、訴求力の強い志望動機になるでしょう。
また、未経験の診療科に行きたい場合にも、具体的な業務ではなくとも、普遍的な強みなどがあるはずです。その点を掘り下げて書くのが良いでしょう。

志望動機の具体的な例文などは下記記事にまとまっているので、ぜひご参考にしてみてください。

しょう。

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看護師の履歴書に使える志望動機とは?パターン別例文11選!

その他特記事項・本人希望欄

入職日や勤務時間など、勤務に関する特記事項がある場合はこちらに記入しましょう。ただし、給料など待遇面については書かないのがベターです。

特に書くことがない場合は、「貴院の規定に従います。」と書いておきましょう。

履歴書を書き終えたら

  1. 1. 空欄がないか確認する
  2. 2. 誤字脱字がないか確認する
  3. 3. コピーをとっておく
  4. 4. 封筒やクリアファイルに入れて保管する(または郵送する)

面接では履歴書の内容をもとに質問されることが多いため、コピーをとっておいて面接までの間の対策に活用しましょう。複数の病院に応募する場合は、どの応募先にどういった志望動機を書いたかを把握するのにも役立ちます。

履歴書を持参する場合は、封筒に宛名を書いたり封をしたりする必要はありません。

履歴書を郵送する際の注意点

履歴書を郵送する場合は、履歴書が折れずに入る白封筒を用意し、以下の点に気をつけながら宛先を書きましょう。

  • ・手前から添え状、履歴書、職務経歴書、その他の順で同封する
  • ・宛名の敬称は個人の場合「様」、医療機関の場合「御中」と記載
  • ・「履歴書在中」と赤字で書く
  • ・自分の住所と名前も忘れずに書く
  • ・のりでしっかりと封をし「〆」印を入れる

郵送の際は、添え状(送付状)を同封しましょう。添え状には、「どういった書類が同封されているか」「書類は合計何枚か」などの情報を簡潔に記載するようにしましょう。

まとめ

履歴書は選考の第一関門です。履歴書の正しい書き方を理解して丁寧に記入するだけで、採用募集をしている病院側の印象も変わります。熱意が伝わることはもちろん大切ですが、読みやすさや見やすさにも留意し、相手側への思いやりも感じられる履歴書を作れるのが理想です。

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