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看護師の転職で最適な時期はいつ?最も採用されやすいタイミングを徹底解説

記事掲載日:2021/11/10

看護師の転職で最適な時期はいつ?最も採用されやすいタイミングを徹底解説

転職に有利な時期と不利な時期は一般的に存在しますが、看護師の転職も同様だとご存知でしょうか。より好条件の転職を目指すためにも、採用に有利な時期の把握はとても重要です。

本記事では、看護師全体の年間の求人動向や転職に有利な時期などについて、データを元に解説します。ぜひ転職活動にお役立てください。

看護師求人の年間の求人動向

問診を行う看護師

看護師の転職タイミングを知るためには、まず看護師の求人動向を調査・分析し、実態を明らかにする必要があります。とくに新型コロナウイルスの感染者が日本で初めて確認された2020年1月以降は看護師不足が深刻な問題となっています。その前後に着目し、検証してみます。

厚生労働省の一般職業紹介状況(職業安定業務統計)によると、2019年における保健師・助産師・看護師の有効求人数(求人の数)総計は、1,206,128人、有効求人倍率(求人数を求職者で割った数値)は平均2.27倍(職業全体では1.46倍)でした(パート含む)。

一方でコロナ禍の2020年の有効求人数総計は、1,084,051人、有効求人倍率は平均2.07倍(職業全体では1.09倍)(パート含む)です。実はそれほどまで大差はありません。むしろコロナ以前の方がわずかではありますが看護師の「売り手市場」だったのです。

▼参考資料はコチラ
e-Stat政府統計の総合窓口 一般職業紹介状況(職業安定業務統計)

看護師の転職がしやすい時期

転職しやすい時期のひとつの目安として、求人の数が挙げられます。当然求人が多い時期ほど、転職には有利になります。

上記厚生労働省のデータによると、2020年に保健師・助産師・看護師の有効求人数が最も多かった月は1月の100,544人、一方、少なかった月は5月の83,936人でした。なお2019年では、もっとも多かった月は2月、もっとも少なかった月は5月となっています。

また、求人が多い時期以外にも、看護師が転職しやすい時期は存在します。それは、1月や6月・7月などのボーナス後です。看護師に限りませんが、一般的にボーナス支給後の退職者は多く、この時期の求人は欠員補充の目的がほとんどです。なお、欠員補充は即戦力が求められる傾向が高いことは心に留めておく必要があります。

一方、キャリアが浅い看護師などは、入職時に十分な教育を受けられる時期を狙うことがおすすめです。たとえば4月は、新卒者への研修で忙しくなるため中途採用者までサポートの手が回りづらい傾向です。また、8月や12月は休暇を取得するスタッフが多く、人手不足になる可能性が高いため、中途採用者への教育が行き届かない可能性が高いです。上記のような時期を避ければ、比較的ゆっくり職場や業務に慣れていけるでしょう。

転職時期のベストタイミング

笑顔を見せる看護師

転職を希望する施設によっても転職するタイミングに向き不向きはあります。おすすめの転職時期を施設別にご紹介します。

総合病院・大学病院への転職を目指す場合

総合病院や大学病院は、例年4月採用が新卒・既卒問わず一定数あります。4月の入職を目指すのであれば、前年度の4~5月頃から転職活動を開始するのが良いでしょう。その理由は、総合病院や大学病院の採用(内定)のピークが7~9月だからです。無事内定を勝ち取ったら、3月の退職に向けて現職場の退職交渉や手続きを進めます。

一方、それ以外の時期の入職を目指すのなら、欠員補充による中途採用の求人が増える秋~冬に転職活動をスタートするのがおすすめです。

個人クリニックや訪問看護ステーションの場合

個人クリニックや訪問看護ステーションの場合は、欠員が出た時のみの採用が多いようです。そのため、転職にベストなタイミングを推測するのは難しいですが、夏・冬のボーナス前後(6~7月、12~1月)や、家族の転勤などが発生しやすい時期(9~10月、3~4月)は比較的求人に出会える確率が高いと言えます。

個人クリニックや訪問看護ステーションへの転職を検討されている場合は、突発的な求人にもすぐ対応できるよう、日頃から転職を意識して過ごす必要があります。必要書類を準備しておくほか、転職時期から逆算して情報収集などの転職活動を進めておくと良いでしょう。

看護師の転職活動の期間

看護師の転職活動にかかる期間は、個人差もありますが、一般的には1~3ヵ月程度です。ただし、実際は応募(選考開始)から2週間~1ヵ月で内定が出ることが多いため、まずは希望する施設を決定して、その採用のピークから逆算して転職活動を開始することが重要です。なお、内定から退職までも引き継ぎなどで1ヵ月程度はかかることも頭に入れておきましょう。

看護師の転職を成功させるポイント

指を指す看護師

看護師の転職を成功させるためには、転職のタイミング以外にも気をつけたいことがあります。職業柄、転職活動に時間を割く余裕がないからこそ、ポイントをおさえて転職活動を進める必要があります。

「なぜ転職するのか」理由を明確化する

転職を検討する理由は十人十色ですが、まずなぜ転職したいのか、その原因を明確にしないと転職先でも同じ原因で悩む可能性があります。譲れること、譲れないことを紙に書き出し、優先順位をつけましょう。その際に自分の経験・スキルの棚卸しも重要です。転職する理由や転職先に求める条件が見えるだけでなく、現在の職場に留まるきっかけにもなるかもしれません。

転職活動は現職を退職せずに行う

在職中は激務で転職活動ができないなどの理由で、退職後に転職活動を開始する方もいらっしゃいます。しかし、離職中は金銭面やブランクの不安と対峙しなくてはいけません。このような状況だと、転職先を妥協し、自分の望まない転職先へ就職する可能性もあるため、現職を続けながらの転職活動をおすすめします。

面接対策を徹底して行う

看護師の転職では、面接は1回のみがほとんどです。そのため、面接を制する者は転職成功を制すると言っても過言ではありません。面接での基本的なマナーや医療機関の情報収集、想定しうる質問とその答えの用意など、事前準備を抜かりなく行ってください。

▼参考記事はコチラ

履歴書に使える!看護師転職の志望動機例文5選!

看護師の面接対策を徹底解説!マナー・流れ・よくある質問まとめ

転職エージェントを有効活用する

在職中に転職活動をする余裕がないという方は、転職エージェントの活用がおすすめです。ナースステップでは、希望条件を伝えることで、希望に沿った看護師求人をご紹介。未公開求人も取り扱っているため効率的に転職活動を進められます。また、キャリアコンサルタントは施設の内部事情にも精通しているため、転職のミスマッチも事前に防げます。

まとめ

看護師転職の成功を握る鍵は、転職に有利な時期を把握し、逆算方式で転職の準備を進めることです。ただし、日々の業務が忙しくてなかなか予定通りに転職活動が進まないケースもあるでしょう。そうした方は、転職のプロである転職エージェントを有効活用することをおすすめします。条件に合った求人を紹介してくれるほか、面接対策や書類の作成などもサポートしてくれるので、転職活動の効率化と短縮化が期待できます。

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