看護師の夜勤がきつい理由とは?リアルな現場の声と負担を軽くする方法を解説

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看護師の夜勤がきつい理由とは?リアルな現場の声と負担を軽くする方法を解説

記事掲載日:2025/11/27

看護師の夜勤がきつい理由とは?リアルな現場の声と負担を軽くする方法を解説

看護師の夜勤は忙しく、生活リズムも乱れることから「きつい」と感じている方も多いでしょう。今回は、そんな看護師の夜勤について、夜勤手当額の平均やつらさを軽減する方法を紹介します。また、実際に働く看護師さんへのアンケートも紹介しているので、夜勤がきついとお悩みの方はぜひ参考にしてください。

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「夜勤がきつい」と悩む看護師は多い?実態をアンケート調査!

元気に夜勤をこなす職場の同僚や先輩ナースを見ていると、「夜勤がきついのは私だけ?」と思う方もいるかもしれません。そこで、ナースステップのコンサルタントにアンケートを実施し、実際に看護師から聞かれる声はどうなのか、実態をまとめました。

日勤と夜勤はどちらの方が「きつい」?

日勤よりも夜勤の方がきつい、と答える看護師の方が多いです。理由として、

  • 生活リズムが崩れるため、身体的負担が大きい
  • 日勤の人への引継ぎで残業が発生することも多い
  • 状況によって仮眠が取れない場合や、急変対応が重なることがある
  • 勤務時間が15~16時間と長時間労働がきつい
  • 一緒に入る夜勤の看護師と相性が合わない
  • などが挙げられます。

    ナースステップのご利用者さまからは、日勤よりも圧倒的に夜勤の方が大変という声が多く聞かれます。

    理由として、生活リズムが崩れやすいこと、業務の引継ぎのために残業が発生して帰宅するとお昼頃になることがある、などが挙がっています。他にも、長時間労働のきつさや、急変対応が重なることで仮眠が取りにくいといった悩みも聞かれました。

    なお、日勤で大変と感じられる内容としては、「急なオペが入ると休憩が取れず、残業も発生する」や「朝の前残業のために早く出勤しないといけない日もある」などが挙げられます。

    夜勤勤務で一番「きつい」と感じることは?

  • 人数が少ないため精神的プレッシャーが大きい
  • 急変・クレーム・トラブル対応など、すべて一人で判断・対処しなければならないため、緊張感とストレスが非常に重い
  • 夜勤明けから帰宅後も業務が気になって、なかなか眠りにつけない
  • 外は日差しもあり人も活動しているため、眠りが浅くなってしまう
  • 育児や介護をしている場合、夜間に家を空けることや、夜勤明けの疲れた体で家事・育児を行うことに負担を感じる
  • 夜勤は日勤に比べて少人数での勤務のため、自分一人で臨機応変に対応しなければならないケースが多く、負担を感じやすいようです。夜勤明けで疲れていても、日中に熟睡することが難しいとの声も聞かれました。

    また、育児や介護など家庭との両立が難しく、負担に感じてしまう方も多く見られます。

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    看護師が夜勤を「きつい」と感じる5つの理由

    そもそも、夜勤はなぜ「きつい」のでしょうか。ここでは、看護師が夜勤を「きつい」と感じてしまう5つの理由を深掘りします。

    生活リズムの崩れで体調を崩しやすい

    夜勤をすると、昼夜逆転での生活を送る必要があります。体内時計が乱れたり食事の時間が不規則になったりして、睡眠の質の低下や胃腸の不調、肌荒れなどを招くこともあるでしょう。

    夜勤をしながら体調を維持するためには、休日の過ごし方や食事管理に工夫が必要です。

    睡眠不足が続き心身の疲労が溜まりやすい

    夜勤後に十分な睡眠がとれないと、慢性的な疲労が蓄積しやすくなります。昼間の睡眠は周囲の音や光の影響を受けやすく、どうしても深い眠りに入りにくいものです。

    夜勤の体力消費を回復しきれないまま次の勤務を迎えるケースも少なくなく、その状況が繰り返されることで集中力の低下を引き起こし、仕事に支障が出ることもあるでしょう。

    人手不足・急変対応などで常に緊張状態にある

    夜勤は、日勤に比べて限られた人数のスタッフで行います。突発的な患者さまの急変や緊急入院、ナースコールがあった場合には即座に対応しなければならず、大きなプレッシャーを感じやすい状況です。

    常に緊張感を持って勤務する必要があるため、看護師の精神的な負担が大きく、夜勤に対してストレスや不安を感じやすい要因の一つといわれています。

    日勤との連続勤務で休息が取りづらい

    職場やシフトによっては、「夜勤→休み→日勤→日勤→...」のように、休日を挟みながら夜勤と日勤を繰り返す勤務が続く場合があります。間に休みは入るものの、生活リズムが乱れ、身体が順応する前に次の勤務に入るという悪循環に陥ってしまいがちです。

    これが続くと、十分な休息時間の確保が難しくなり、疲労が蓄積しやすくなってしまいます。また、中には、夜勤があることで有給を取得するタイミングを逃してしまう問題もあります。

    家庭・プライベートの両立が難しい

    夜勤をしていると生活時間が家族・友人とずれてしまい、プライベートの行事や育児などとの両立が難しくなります。休日に予定を入れたくても、自身の体調回復にあてる時間も必要であり、プライベートの時間が減少しがちです。

    自分の休息時間と家庭生活などとのバランスを取るには、周囲の理解と協力が不可欠です。

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    「夜勤あり・なし」のメリット・デメリット

    「夜勤あり・なし」のメリット・デメリット

    「夜勤がつらい」、「夜勤がない職場に転職したい」と思っている看護師は多くいます。しかし、夜勤なしの場合年収が下がるなどのデメリットもあるため、転職を決めきれず悩んでいる人も多いでしょう。ここでは、夜勤あり・なしそれぞれのメリット・デメリットを紹介します。

    夜勤「あり」のメリット・デメリット

    メリット デメリット
    ・月収が3~5万円 程度上がる
    ・夜勤明け翌日は休日がとれる
    ・日勤に比べて人との関わりが少ない
    ・スキルアップできる
    ・精神的・体力的負担が大きい
    ・他人と生活リズムを合わせづらい
    ・患者さまとコミュニケーションをとる機会が少ない

    夜勤に入ることで収入がアップします。収入を増やしたい人は、夜勤をした方が稼げるでしょう。また、夜勤時は少ない人数で対応するため、対応範囲も幅広く効率的に業務をこなす必要があります。その他、日勤よりも人との関わりが少ない分人間関係の負担を減らしやすいこと、通勤ラッシュを避けて出勤できることなどもメリットと言えるでしょう。

    一方デメリットとしては、多くの看護師が感じている精神面や体力面の負担に加え、家族や友達と生活リズムが合わないことなどが挙げられます。

    夜勤「なし」のメリット・デメリット

    メリット デメリット
    ・精神的・体力的負担が減る
    ・他人と生活リズムを合わせやすい
    ・プライベートの予定を立てやすい
    ・夜勤ありに比べ収入が少ない
    ・休みが週末に限られることが多い
    ・スキルアップの機会が減る

    夜勤がないことで生活リズムを整えやすいため、精神面や体力面での負担は軽くなります。また、夜勤がない職場では休みが週末になることも多く、家族や友人との予定も合わせやすくなるでしょう。

    ただ、臨機応変に休みが取りにくい場合があることや、夜勤手当がなく収入が比較的低いことは、デメリットと捉えられます。また、夜勤時だからこそ経験できる業務ができないため、スキルアップが比較的穏やかになりやすい環境といえるでしょう。

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    看護師の夜勤手当はどのくらい?

    夜勤をするともらえる「夜勤手当」。看護師の中には、夜勤手当を目標に夜勤をがんばっている人も多くいます。ここでは、2交替制と3交替制、それぞれの勤務形態の夜勤手当について紹介します。

    2交替制

    夜勤1回あたりの平均手当額=11,815円

    出典:公益社団法人日本看護協会 広報部 2024年度「看護職員の賃金に関する実態調査」 結果

    日本看護協会の調査結果によると、2交替制の看護師が行う夜勤手当の平均は11,815円/回です。2交替制の平均夜勤回数「月4.8回」から考えると、夜勤をすると1カ月の収入が5~6万円増えることになります。ただし、夜勤手当は病院によって異なります。詳しくは職場に直接確認しましょう。

    3交替制

    夜勤1回あたりの平均手当額=準夜勤:4,567円/深夜勤:5,715円

    出典:公益社団法人日本看護協会 広報部 2024年度「看護職員の賃金に関する実態調査」 結果

    3交替制の夜勤は、準夜勤と深夜勤で手当額が変わります。2交替制と比べると、勤務時間が短い分1回あたりの手当額も少ないことが特徴です。

    3交替制の平均夜勤回数「月7.4回」から計算すると、夜勤手当の平均金額は月3〜4万円程度と推測されます。3交替制夜勤では2交替制夜勤で得られる夜勤手当よりも1万円程度低いでしょう。

    ただし、実際に3交替制の職場では、準夜勤と深夜勤の両方を行うため、2交替制の職場に比べてシフトによる夜勤手当額の前後が大きい場合もあります。

    参考:公益社団法人日本看護協会「2024 年 病院看護実態調査 報告書

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    夜勤のつらさを軽減する具体的な対処法

    夜勤のつらさを軽減する具体的な対処法

    夜勤でかかる体への負担を軽減するには、下記のような方法が役立ちます。元気に夜勤をこなしたい方は、ぜひ実践してみてください。

    体内時計を整える工夫をする

  • 日中の仮眠は2~3時間にとどめ、寝すぎないようにする
  • 夜勤明けは帰宅後すぐに寝て、午前中に起きるようにする
  • 休日はなるべく同じ時間に起床し、生活リズムを一定に保つ
  • 日中の睡眠環境を整える(遮光カーテン・アイマスク・耳栓などを活用する)
  • 夜勤をしながら体内時計を整えるには、日中の仮眠時間は短めにとどめておく方がよいでしょう。夜勤明けも午前中のみの睡眠にしておくことで、生活リズムの崩れを最小限にできます。

    短い仮眠で効果的に疲労を回復するには、睡眠の質を上げることが重要です。遮光カーテンやアイマスクなどで睡眠環境を整えることを意識してみましょう。

    夜勤シフト前後の過ごし方を見直す

  • 夜勤前は軽い運動やストレッチをする
  • 勤務中はこまめに水分補給し、糖分の摂りすぎを避ける
  • 休憩中に15~20分の仮眠を取り、集中力を維持する
  • 夜勤明けはカフェインを控え、帰宅後の入眠を妨げないようにする
  • 休日は趣味やリラックスにあて、心身の回復を最優先にする
  • 夜勤に入る前にはストレッチなどの軽い運動をすると、体が活性化して働きやすくなります。また、夜勤の休憩中には仮眠が欠かせません。勤務中の集中力・注意力を維持するためにもしっかりと休みましょう。

    夜食は糖分の摂りすぎを控えて、こまめな水分補給がおすすめです。カフェインは夜勤明けの入眠を妨げるため、夜勤明けには控えた方がよいでしょう。

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    夜勤の仕事がきつくて限界を感じたら?

    夜勤の負担を減らす努力はしていても、ときには限界を迎えてしまうこともあります。「もう限界」と感じたら、以下の方法をとりましょう。

    今の職場にシフト・勤務形態を相談する

    夜勤がつらいと感じたら、まずは上司や先輩に相談し、シフト調整や勤務形態の変更ができるかどうか確認してみましょう。夜勤の回数や連続勤務を減らすなど、職場内の調整で改善できる場合もあります。

    無理に我慢して夜勤を続けるよりも、早めに相談することで心身の負担軽減につながる可能性があります。

    休暇をとり、心身のリフレッシュをする

    夜勤の連続や不規則な勤務で疲労が蓄積したときは、意識的に休暇をとることが大切です。十分な睡眠と、趣味や運動で心身をリフレッシュさせて次の勤務に備えましょう。

    看護師として健康を維持しながら長く働くためには、計画的に休暇を取得し、体を休ませながらバランスをとっていくことが重要です。

    夜勤「なし」で働ける職場に転職する

  • 日勤のみの病院
  • (外来・病棟・手術室・透析室・内視鏡室・放射線科・心臓カテーテル検査室等)
  • 診療所・クリニック
  • 介護施設・訪問看護
  • 保育園
  • 健診センター
  • 企業
  • 治験コーディネーター
  • 看護師は夜勤をしなければならないというイメージがありますが、夜勤なしでも働ける職場はたくさんあります。主な例としては、診療所やクリニックといった比較的規模が小さい職場や、保育園や健診センターなどです。

    また、大きな病院で外来や手術室など日勤のみの部門に異動するという方法もあります。

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    転職時に看護師求人を探す際のポイント

    転職時に看護師求人を探す際のポイント

    夜勤がつらくて転職先を探す場合は、上記のようなポイントに注意してみましょう。職場の条件が希望通りか見極めるためには、確認すべき点があります。

    転職で求める優先順位を整理する

    まずは、転職するうえで譲れないポイントを整理していきます。「夜勤ありの職場がきつい」という人は、転職先を日勤のみの職場から選ぶとよいでしょう。

    「2交替制の夜勤がとくにつらい」と感じている人は、3交替制をとっている職場を選ぶのもおすすめです。自分の希望に合わせた希望の条件を書き出して、整理してみましょう。

    待遇や残業時間について確認する

    希望条件に合いそうな職場をピックアップしたら、それぞれの求人ごとに給料や賞与の額、福利厚生など待遇面を確認していきましょう。

    忘れずに確認したいのが、残業時間や看護師の離職率です。転職でせっかく夜勤の負担を減らせても、意外と残業が多かったり、職場環境が悪く離職率が高い職場だったりするとミスマッチにつながってしまいます。

    看護体制や患者さまの状態を把握する

    働いたときのイメージを具体的にするためにも、看護師の配置基準や看護方式、受け持つ患者さまの状態や人数などを確認しておきましょう。

    患者さまの人数に対して夜勤看護師の人数が少なかったり、受け持つ患者さまの状態が重かったりすると職場は忙しい傾向にあるため、休憩や休日が十分にとれない可能性が高いといえます。

    職場見学をして実際の雰囲気を確かめる

    転職先を考える際は求人票の情報だけで判断せず、できる限り実際に職場見学をすることをおすすめします。院内全体の雰囲気や、看護師が実際に働いている様子やスタッフ同士の会話などをとくに注意して見てみるとよいでしょう。

    他にも、スタッフの笑顔や挨拶、年齢層、忙しそうな雰囲気かなどの印象をチェックしておくと、実際に自分が働く場合のイメージがわきやすくなります。

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    夜勤がつらい人は転職もひとつの選択肢

    看護師の夜勤は手当額や回数、忙しさなどは勤務先によってさまざまです。夜勤は手当がつくため、効率よく稼ぎたい看護師に向いていますが、精神面や身体面への負担が大きいことも事実です。きついと感じている方は、紹介した対処法を試してみましょう。ただ、看護師として働き続けるためには、負担なく働ける職場へ移ることもひとつの方法です。

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